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勝海舟(一) (新潮文庫)

勝海舟(一) (新潮文庫)

勝海舟(一) (新潮文庫)

作家
子母沢寛
出版社
新潮社
発売日
1968-12-03
ISBN
9784101153056
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勝海舟(一) (新潮文庫) / 感想・レビュー

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セロリ

面白いけど読みにくい本。小説的な盛り上がりが今ひとつなので、ドキュメンタリーを読んでいるような感覚になる。当然のことだが、あの勝海舟は突然ふってわいたように生まれてくるのではない。両親がいて、育ちがあり、師がある。そのひとつひとつが積み重なって、あの勝海舟が歴史に登場する。第1巻は10代の頃から始まる。当時の名は麟太郎。父の小吉が面白い。やることはめちゃくちゃだが、いつも誰かのためだ。貧乏していても金のためには動かない。麟太郎は、剣術から蘭学へ、そして海軍を作るために長崎へ。段々と小吉に似てきた。

2023/04/05

B-Beat

★今からちょうど40年前の大河ドラマ「勝海舟」。仮にも受験生風情の身には、日曜8時の時間帯は一家に一台しかないテレビをゆっくりと眺めるような時でなく、土曜日の再放送が唯一の息抜き楽しみだった。この作品で幕末の歴史上の人物に感動、大いなる興味を抱いた。それがその後司馬作品を貪り読むことに繋がり、現在に至った。とは大袈裟ながら、当時の自分にとってこの作品のインパクトの大きさは尋常ではなかったのは事実。読みながらドラマで演じた俳優さんの表情までも思い出してしまい、自分で自分に驚く始末。後5巻、じっくりと読もう。

2014/09/18

S.Mori

勝海舟の生涯を描いた大河小説の1巻。この巻では勝海舟の青年期が主に書かれています。貧しいながらも義理と人情を大切にして生きる江戸の人々の中で、海舟が成長していったことがよく分かります。詩情のある歯切れの良い文体が素晴らしく、江戸情緒を堪能しました。勝海舟は蘭学を学び、海外に目を向けていた開明的な人物でしたが、同時に彼は骨の髄から日本人でした。礼儀正ししい、義理堅い、真面目と言った日本人の美点を持っていたのです。そんな人物が新しい時代を切り開いていったことが興味深いです。

2020/08/31

hippos

勝小吉の男っぷりの良さが気持ちいい。また、前半にしかでで来ないが都甲老人の言がまた深い。麟太朗の活躍はまだまだこれから。二巻も楽しみです。

2018/06/10

ちゃま坊

勝小吉の家のあった両国を訪ねてみた。舞台はJR総武線と大横川が交差する辺り。北に歩くと能勢妙見堂がある。麟太郎が犬に噛まれて死にかけた時に祈願したらしい。中に勝海舟の銅像があり「勝」のお守りが売られていた。前半の主役は父親の勝小吉といえる。金はないが腕は立つ、親分肌で人情に厚い、とにかく痛快男子である。ドラマ「小吉の女房」の世界と重なる。剣客島田虎之助と麟太郎のコンビは、千葉重太郎と坂本龍馬を思い出す。剣術から洋学へ。赤坂に塾を開き、そして長崎の幕府海軍伝習所へと向かう。

2019/02/20

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