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驚愕の曠野―自選ホラー傑作集〈2〉 (新潮文庫)

驚愕の曠野―自選ホラー傑作集〈2〉 (新潮文庫)

驚愕の曠野―自選ホラー傑作集〈2〉 (新潮文庫)

作家
筒井康隆
出版社
新潮社
発売日
2002-10-30
ISBN
9784101171425
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驚愕の曠野―自選ホラー傑作集〈2〉 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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こばまり

実家より持ち帰り再読。悪夢が次から次へと。表題作を初めて読んだ時の衝撃たるや。興奮して急いで同じ本(河出文庫文藝コレクションだった)を買って幼なじみにあげたことを思い出す。

2023/02/26

ざるこ

9篇。性懲りもなくまた筒井康隆を読む。引き続きグロくて吐きそう。「定年食」定年迎えたら家族に殺され喰われるんですってよー。まぁ、もう慣れた。しかし何はなくとも「驚愕の曠野」がすごい。2回読んだ。話は332巻から始まる。読み聞かせる「お姉さん」の説明により長い物語のまだ途中であることがわかる。時代も場所も不明、広がる曠野、謎の生物、叫び声。塩肉を食べ彷徨い歩き、ただただ生き延びる。死んだ記憶と殺した記憶。輪廻転生を繰り返し奈落の底の底へと堕ちていく。涙を流し姿を変えても終わらないこの世界。心理的にやられる。

2023/08/14

まるほ

第1集『懲戒の部屋』に引き続き、第2集を読む。▼本作も、濃厚な筒井テイストで、不条理、グロ、ナンセンス、ドタバタなどのさまざまな角度のホラーが味わえる一冊。▼『定年食』は、同じテーマの藤子F不二雄のSF短編(『定年退食』)があるが、筒井御大の手にかかれば、生半可なものではないド直球な作品に。▼『遍在』は正直なところ良く理解できなかった。理解できないことがホラーなのか?▼中編『驚愕の曠野』は、物語中の読み手と物語が次第に混然一体となる、不思議な世界観。▼第1集と合わせて筒井ワールドを楽しみました。

2022/12/29

モトラッド

★★★ 本書購入のキッカケは約40年前「人は鯨の先行種」という趣旨の短篇収録の文庫を引越で紛失。再読したいがため。(ご存じの方、情報を頂けると幸甚!)自選のホラー傑作集第二弾。残念だが第一弾と比べ大幅にクオリティが下がる。標題作はグロいが、その世界観は理解できる。『メタモルフォセス群島』は、私が探している前述の作品でテーマになっている“種の進化”が、また別のカタチで表現されており、とても興味深く読めた。その他は、頁を増やすため加えたと酷評されても仕方ないレベル。今後はホラー以外の筒井作品を読んでいきたい。

2016/10/25

Aminadab

『夢の木坂…』(87年)を読んだので、翌年のこの表題作を読んでみた。評判通りの傑作で読み応え十分。しかし何を言ってもネタバレになるので何も書けない。最初これ一作で一冊の本として出たが、一気に読ませる中篇小説だからこうして短編集のトリに収まっている方がすわりがいい。最初にオチだけ決めてあとはそこをめざして筆力まかせの即興で書いていった感じで疾走感がたまらない。唯一のキズはあまりにも間抜けなタイトルか。それ以外の作は全部既読だが「定年食」(75年)の昭和感が沁みる。こんなに全部説明しちゃわなくてもいいのに。

2023/08/15

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