読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

ジャックポット

ジャックポット

ジャックポット

作家
筒井康隆
出版社
新潮社
発売日
2021-02-17
ISBN
9784103145349
amazonで購入する Kindle版を購入する

ジャンル

ジャックポット / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

keroppi

筒井康隆最新短編集。2017年から2021年に発表されたものが収められている。言葉の氾濫であり、言葉の乱舞である。それでいて、一編ごとに、文学や戦争やジャズや映画やコロナ禍の現実を語っている。タイトルの「ジャックポット」は「大当り」。SFを超えてしまうような現実こそ、大当りの年。そして、一人息子、筒井伸輔さんの死。昨年の2月に亡くなられていたのは知らなかった。最後を飾る「川のほとり」は、その息子との再会である。悲しみが溢れている。その事すら「ジャックポット」としてしまう筒井さんの文学性。超私小説集である。

2021/02/21

いたろう

筒井御大、約5年振りの新作の14編の短編集。80代にして、ますます絶好調、暴走老人振りを遺憾なく発揮(笑) よくまあ、こんなに次々と言葉を繰り出せるものと、大爆笑の、機関銃のように畳み掛ける言葉遊び的な言葉、パロディの嵐。そんな中、最終話の「川のほとり」は、昨年2020年に亡くなった、御大の一人息子で画家の筒井伸輔氏に夢の中で会う話で、最近「新潮」に掲載され、話題となった短編が、もう収録されている。これは涙なくして読めない。まさか、筒井御大の小説に泣かされるとは。ちなみに、この本の表紙装画が伸輔氏の作品。

2021/04/09

くさてる

それはもう筒井康隆なので。いまさら驚きはしないけれど、この無邪気なまでの横紙破り、ネットに上がれば炎上必死のネタ扱いはやはり、すごいなあ。筒井康隆はずっとそうだったといわれればもちろんそうなのです。ブレない。そういう流れがあっての「川のほとり」。ただ息子の死を描いたからという意味でなく、それをこういう物語で表現することに意味がある。この純粋さを、この年齢まで保っている奇跡。良かったです。

2021/04/03

上田氏

回顧懐古のシューリンガン。ジョイス語のピジン言語の私小説のぽこぴー。「あっ。お怒りになると急に解像度が下がる。お鎮まりを。あ。越境」これぞマダラ呆ーけいとな。忘景で亡慧し乏敬の包茎。オーケイ認めよう、それもヤスタカの魅力の顕れるイデア。そんなことを言うから、ロールズのゾンビが墓から出てきて正義論。ああっ。世界はむちむちのヴェールに包まれた。こんなときどうすれば。笑えばいいと思うよ。わはははははは。あらお祖父さま、今日は虚構も虚妄もおねだりもお済みですわ。だけど虚構なればこそ、なきひとにも会えるのでしょう。

2021/03/24

canacona

言葉の奔流。でたらめに言葉で遊んでいるように見えて、意味がある。エッセイのようなぶっとんだ私小説集。これだけの情報を盛り込めるのが、すごい。筒井先生には世の中がこんな風に見えてるんだな。「ジャックポット」はまさに今の時代、あれもこれも叩かれる世の中で、こんなに無茶苦茶書いて大丈夫なんだろうか。そして、これだけ筒井先生の頭の中を見せられてから、最後に「川のほとり」これはずるい。亡くなられた息子さんと川のほとりで夢での邂逅。静かな会話。こんな風に、息子の死を昇華していくのは、小説家ならではなんだろうなぁ。

2021/04/11

感想・レビューをもっと見る