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BUTTER

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作家
柚木麻子
出版社
新潮社
発売日
2017-04-21
ISBN
9784103355328
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BUTTER / 感想・レビュー

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starbro

柚木 麻子は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。胸焼けがするほど濃厚なバター小説、460P強一気読みしました。あの木嶋佳苗をモデルに著者がどんな物語を紡ぐか楽しみでしたが、ぐるぐる廻って想定外の展開で楽しめました。ラストは少し和風テイストになりましたが・・・いずれにしてもカジマナ(木嶋佳苗)恐るべし、女性版ハンニバル・レクターのようです!但し、私はカジマナ(木嶋佳苗)に惚れたり、崇拝したりしない、絶対の自信があります(笑)

2017/05/16

ヴェネツィア

柚木麻子は初読。したがって他の作品はどうなのかはわからないが、本書を読む限りではおそろしく粘着質な文体である。作中には主として3人の女たちが登場するが、彼女たち3人は3様にそれぞれ個性的。もちろん最も強いアクのある個性を放つのは拘留中の真奈子であるが、主人公の里佳もなかなかどうして複雑で繊細さを併せ持ちつつも同時に強靭である。これにからむ伶子もまた通常の領域からは逸脱している。さて、表題のバターだが、これが見事に全編に濃密な芳香を浸み渡らせており、作品の構成的統一を果たしている。

2022/01/27

風眠

木嶋佳苗事件が報道された時、え?何で?と思った。世の中の大多数が思う女性の美しさ。その基準や理想に対して当たり前と思っていたから。だから彼女が獄中結婚したとかいう報道があった時も、何で?と疑問だらけだった。この物語はそんな私の疑問を解消してくれた。そして読み進めるうちに、カジマナの言葉を肯定的に捉えている自分に気づく。愕然とした。寂しさを埋め、優越感を満たされると、人はこんなにも簡単に影響されてしまうのかと怖くなった。だからこそ自分の適量を知る事が大切なのだ。感情の適量、物事の適量、とても難しいけれど。

2018/01/05

射手座の天使あきちゃん

エシレ・メゾン デュ ブールのクロワッサンは確かに美味しいけど、エシレバター醤油ご飯は微妙かな <(^_^; 同じように柚木さんは嫌いじゃないけどこの作品は微妙❕ 登場人物のカジマナ・里佳・伶子の誰一人として共感できませんでした でもなんだかんだで最後まで読ませる力は流石は柚木さんですね 朝井リョウさんのエッセイで披露宴で柚木さんとやった余興のエピソードが書かれてましたがブッ飛んでましたね(笑)

2021/04/12

nanako

(読み始めてすぐに木嶋佳苗事件、どんな事件だったか確認してしまいました。)「食」って、やっぱり人が生きていくうえですごく重要なものなんだな…と改めて思いました。カジマナとは離れたところで、食を通じて、皆がつながっていくところ、つながりを取り戻していくところがよかったです。

2017/06/03

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