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燃える波 (中公文庫 む 31-1)

燃える波 (中公文庫 む 31-1)

燃える波 (中公文庫 む 31-1)

作家
村山由佳
出版社
中央公論新社
発売日
2020-10-22
ISBN
9784122069824
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ジャンル

「燃える波 (中公文庫 む 31-1)」のおすすめレビュー

「婚外恋愛」がテーマ! 諦めに満ちた夫婦とあるひとりの男を描く話題作が文庫化

本日発売の「文庫本」の内容をいち早く紹介! サイズが小さいので移動などの持ち運びにも便利で、値段も手ごろに入手できるのが文庫本の魅力。読み逃していた“人気作品”を楽しむことができる、貴重なチャンスをお見逃しなく。 《以下のレビューは単行本刊行時(2018年7月)の紹介です》

『燃える波』(村山由佳/中央公論新社)

 諦め、怒り、哀しみ。ページをめくるたびに、またひとつ、またひとつとあらゆる感情の波が押し寄せては、その熱量に圧倒された。恋愛小説の名手である村山由佳さんの新刊『燃える波』(中央公論新社)を読んでいる最中のことである。

 本作は、「婚外恋愛」をテーマにした、大人の女性の生き様を描いた作品だ。婚外恋愛――つまりは「不倫」という単語に置き換えられる行為だが、本作の主人公・三崎帆奈美(みさき・ほなみ)は、そのような行為に簡単に溺れてしまう女性ではない。むしろ彼女は、冷めきった夫婦関係に諦念すら抱いており、誰かに恋をするということを忘れてしまっているかのように映る。

 42歳の帆奈美は現在、衣食住全般におけるスタイリングを手掛ける、「ライフ・スタイリス…

2020/10/22

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燃える波 (中公文庫 む 31-1) / 感想・レビュー

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misa*

村山さん、2冊目くらいかな?そんなに読んだことのない作家さんだけど、恋愛物という印象よりもロンドンやパリ、葉山などの景色や街並みの描写がけっこう良くて、なんか自分もスタイリストになったような気分になりながら読めたなー。しかし、夫!なにこのふざけた最悪男。あー言えばこー言うタイプで実際あたしの友達の旦那そっくりである意味リアルに想像出来たけど笑。やっぱり結婚も人と人との繋がりであって、相性もあるし我慢もあるよね。けど人生一度なんだから後悔ないように生きたいって思った。

2021/01/23

まさきち

村山さんの最近の作品に多く見られる力強く、かつ自由に生きていく女性の姿と、おいコーで味わった清々しい爽やかさを同時に感じられた作品。その一因として登場人物全員(隆一一族を除く)が本当に魅力的で、素敵な生き方をしていたからかもしれないと思い、羨ましさを抱きながらの読了です。

2023/03/07

ピロ麻呂

子供のいない共働き夫婦の離婚劇。夫が浮気し相手が妊娠→妻も別の男と関係を持つ→妻は離婚したいが夫は拒否→子供はどうするの!っていう現実にありそうなストーリー😅優柔不断な夫にイラッとし、彼を擁護する姑にもイライラ…長年連れ添った夫婦でも歳を重ねて価値観も変わる。無理して生涯を共にする必要ないのでは?子供がいなければ。

2020/11/30

あまみ

主人公が深夜放送(収録)のパーソナリティとして、リスナーの悩みに自分の感じたことの回答内容がいいなと思った。(仕事がうまく回って)ミドルクラスより上の生活での夫婦の諍い、出来る女を妻に持った、身勝手な、ある意味哀れな夫。言い争うシーンは小説の面白さを覚えさせる。ストーリーも心理描写も面白かった。初期に比べ、村山由佳さんは官能小説が目立っている。それはそれでまたいいのだが、情愛はこの小説くらいの手ごろな!?官能場面で丁度よいと思った。

2022/04/11

ヒラP@ehon.gohon

隆一と帆奈美の、怒涛のような最後のやり取りには息ができませんでした。職業人としての涙、新しい出会いとの涙、暗黒のような夫婦の波、燃える波というタイトルからして、渦巻きのような話でした。

2021/06/23

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