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ボーヴォワール『老い』 2021年7月 (NHK100分de名著)

ボーヴォワール『老い』 2021年7月 (NHK100分de名著)

ボーヴォワール『老い』 2021年7月 (NHK100分de名著)

作家
上野千鶴子
出版社
NHK出版
発売日
2021-06-21
ISBN
9784142231270
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ボーヴォワール『老い』 2021年7月 (NHK100分de名著) / 感想・レビュー

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ベイマックス

偶然、テレビで見て購入。100分de名著を購入した。以前は毎月購入していた時期があったけど、興味のわかない月があって購入しなくなって、そのまま年月が過ぎていた。◎サルトルとの生涯、恋愛観、などなどスゴイ。なかなかに真似の出来る生き方ではないけれど、思想的には触れていたい。上野先生もあいかわらずカッコイイ。

2021/07/01

アキ

「老いとは他者の経験であり、自分の老いはなかなか認められない。老いた作家の書くものは二番煎じになり、学者の発見は40歳止まり。政治家は新しい時代についていけない。老いても性欲は持ち続けるが社会からは嫌悪される」ボーヴォワールの提示した当事者研究は先見性のある暗い側面だが、最終回で上野千鶴子はボーヴォワールの老年と死を提示し実存主義を実践した人生を俯瞰します。そして「在宅ひとり死のススメ」で展開した日本の社会保障の現在、施設から在宅への流れを示し、著書で触れられなかった安楽死の問題にも言及して終えます。

2021/07/24

れみ

NHK-Eテレ「100分de名著」のテキスト。私にとっては「老い」はいつか来るものとは思いつつも、当事者感覚にはまだ遠い。上野千鶴子さんの解説のなかで、ご自身が40歳過ぎに新しいジャンルで研究を始めたことが書かれており、私自身が20代後半の頃「転職するなら30歳までにしないともう無理」と漠然と思っていたことを思い出し、ハッとさせられた。40代50代でも、まあなかなか体や頭がついて行かないこともあるだろうけど、新しいことに挑戦することをあきらめなくてもいいのかもしれない…と少し勇気をもらった。

2021/06/27

ころこ

このシリーズの他の回で第1回にモチーフをかなり詰め込むのをよくみますが、今回はあっさりと問題の所在だけで第1回が終わっていることに驚きます。それだけ構成に気を使い、その後の展開に自信がある現れなのか、議論が上手く整理されている印象を持ちます。第2回から『老い』を基本的に評価しつつ、よく読むと批判するところはかなり批判しています。批判的に読むことはまさに他者としての経験ですし、実際に『老い』を読む時の目付に役立ちます。さらに自説も展開させていますが、著者の自分に対する肯定感だけはどうしても好きになれません。

2021/07/16

かふ

自分のことのようによくわかる。老いを敵視したのは、ギリシア哲学のプラトンだった。真・善・美という思想。ソクラテスの老いを考慮してなかった。ソクラテスの視線から見た若者プラトンの姿。醜悪(スキャンダラス)な老い。自己卑下する社会。自己の中に他者を見て、気持ちのもちようだと思わずにはいられない。文明の問題。老いを生かされない社会の問題。厄介者にされた者の問題。美が醜を隠すこと。醜は生なる必然だ。だれでも老いる。美のままに留まろうとする美学は、何かを欠いているのだ。生を。だから死と繋がりやすい。死の礼讃。

2021/07/20

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