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Self-Reference ENGINE (ハヤカワ文庫 JA エ 1-1)

Self-Reference ENGINE (ハヤカワ文庫 JA エ 1-1)

Self-Reference ENGINE (ハヤカワ文庫 JA エ 1-1)

作家
円城塔
出版社
早川書房
発売日
2010-02-10
ISBN
9784150309855
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Self-Reference ENGINE (ハヤカワ文庫 JA エ 1-1) / 感想・レビュー

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とら

非常に面白かった。二十二の短編から成っているが、それらは複雑に絡み合っている。全編独立しているので、一つ一つを別の作品として読むことが出来る。でも、これは紛れも無く長編小説でもある。一応SFとなってはいるが、特にジャンルも定まっていない。何だか不思議な本だ。円城さんの本は難解だとか言われてるけれど、前述した通り非常に面白かった。多分再読すると思う。何よりも円城さんの中で好きなのが、本の雰囲気と、文体である。まず題名も装丁もシンプルで好き。文体も独特。読後感も独特。これがデビュー作だっていうから凄いよなあ。

2013/03/03

いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00%完了】

*ルービックキューブSF*彼女のこめかみには弾丸が埋まっていて、我が家に伝わる箱はどこかの方向に毎年一度だけ倒される。老教授の最終講義は鯰文書の謎を解き明かし、床下からは大量のフロイトが出現する…軽々とジャンルを越境する著者の驚異のデビュー作登場!――まさに読むルービックキューブだった!それをバラバラな状態で手渡され、それぞれのブロック(本書の場合は20編の物語)がどのように関係しあっているのかを推測しながら目指すべき復元図を求めてページを読み進めていく。カオス的だが、非常に詩的な美しさを持つ傑作!良書!

2013/06/27

藤月はな(灯れ松明の火)

予測不可能、伏線回収は不可能なまことにヘンテコな物語。ギブソンらの『ディファレンス・エンジン』への『インディファレンス・エンジン』(伊藤形劃)のようなオマージュなのだろう。しかし、『ディファレンス』が認識されなかった事象が自己を形成するのに対し、『インディファレンス』は「戦争」という要素によって人類全体の自己統一が可能になるとした。フロイトが大量に発掘される場面は三頭身のフロイトがじろっとこちらを見たり、鼻提灯を出してぷうぷう、立ったまま、居眠りしていたりする場面を想像してしまって思わず、笑ってしまいます

2014/10/01

けい

円城塔さんの作品は芥川賞を取った「道化師の蝶」に続いて2作品目。道化・・を読んだ時には、文字、内容ともに、目と思考を完全に上滑り状態で過ぎて行っただけだったが、今作は文章自体も読みやすく、思考も滑ることなく文章に追いつけた。20編の短編に散りばめられたパズルを組み立てて行く様な感覚で楽しむことができるとともに、筆者特有の文章を楽しめる作品でした。

2014/01/18

とくけんちょ

みなさんと同じ感想。よくわからなかった。短編集であるが、大きな二部編成で、それぞれに短編が物語を織りなす。全体のテーマは知性体のある近未来なような。各短編同士のつながりもあるが、連作というのではない。

2020/10/24

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