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誓願

誓願

誓願

作家
マーガレット・アトウッド
鴻巣友季子
出版社
早川書房
発売日
2020-10-01
ISBN
9784152099709
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誓願 / 感想・レビュー

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buchipanda3

「侍女の物語」の続編。あの世界、再び。前作のじっくりと世界観を模索するように読み進める文学的な味わいとはまた違った面白さを堪能した。エンタメ性が濃くなり、物語の行方を求めて先へ先へと頁が捲れる。今作は3人の女性の視点で語られ、前作では不透明だった部分が見えてきた。歪んだ価値観が形成される社会の仕組み。その中で彼女たちには言い様のない苦しみがもたらされてしまう。立場の違う彼女たちが果たそうとする想いは何か。後書きにもあるがこの結末は時代がそれを求めたのだと思う。そしてこれはまさにシスターフッドな物語だった。

2020/10/07

ヘラジカ

唸る。息もつかせないほどの没入感を持った最上の物語だ。前作とは大分雰囲気も力点も違うようなので、そこをどう評価するかという問題はある(気に入らない人もいるかもしれない)。しかし、30年以上の時を経て結実した、このギレアデの物語は、既にして古典文学の風格すらあると言っても過言にはならないだろう。正直『洪水の年』には若干の筆力の衰えを感じてしまったので、今更あの名作に続篇を書くことに不安になったものだが、自分なんかが心配するなんて畏れ多いことだった。今この作品が書かれなければならなかった意味を深く考えたい。

2020/10/01

パトラッシュ

重苦しい悲劇的展開に終始した『侍女の物語』に比べ、続編の本書はほとんどエンタメ。ギレアデへの復讐に燃える三人の女によるスパイものだが、正直失敗ではないか。ル・カレやグリーンのような、ひりひりするスパイの孤独や恐怖、脱出の苦闘や追跡ドラマは感じられない。リディア小母が拷問の果てにギレアデに屈するまではもっと詳細に書き込むべきだし、素人のニコールが簡単に潜入任務を果たす経緯はラノベだ。ジャド司令官らギレアデ側の面々も悪というよりピエロに近い。アトウッドは確かに優れた作家だが、スパイ小説を書く才能はないのでは。

2020/11/25

紅坂 紫

『侍女の物語』から十五年後を描く続編。語りのスタイルや視点が前作とはかなり変わっていて世界観はそのままに全く異なった物語体験をさせてくれる。筆力もまったく衰えていないし文藝の「老いぼれを燃やせ」も良かったし……アトウッド……本当に天才……。訳者あとがきの『風と共に去りぬ』との比較とシスターフッドの話が面白い。

2020/10/03

ROOM 237

ずっしり重い600頁だがドラマ化続編ということでエンタメ感満載で読み易く、夢中で読了。前作「侍女の物語」では謎だったカルト全体主義国家「ギレアデ」の樹立〜内部腐敗が緻密に描かれ解明してスッキリ。滅入るような話も多い一方で前向きでカラッとした少女の存在から目が離せない。キリスト教原理主義や女性の生殖の選択権を描いたディストピアSF文学だが、冒険やミステリ心理戦など多角的に描かれており最高に面白い!海外映像化作品は観るけど外文はちょっと…という方にも是非オススメです。

2020/11/24

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