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トオリヌケ キンシ

トオリヌケ キンシ

トオリヌケ キンシ

作家
加納朋子
出版社
文藝春秋
発売日
2014-10-14
ISBN
9784163901459
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ジャンル

トオリヌケ キンシ / 感想・レビュー

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風眠

現実がどんなに困難でも、哀しみや欠損を抱えていても。それでも人は、希望というその先へと踏み出せる生命がある。物語の「起」と「結」がぐるりと反転するように変わり、あぁそうだったのか・・・と、じわっと眼の奥が滲むような読後感。ファンタジーのようでいて、ちゃんと現実とつながっている6篇の物語の中には、「私」という自分自身がどこかにいるようで、どの物語も心が痛くて、どの物語も愛おしい。不平等で不合理な世界でも「あなたの人生を、せいいっぱい生きて」と言い遺した少女の言葉は生命そのもの。心強く背中を押された気がした。

2014/12/14

barabara

表題作が静かに心に残る。先日「無菌病棟」を読んだばかりで思うところはあったが、またこの様な加納節を読めた幸せ。完

2014/11/01

いつでも母さん

場面緘黙症・共感覚・脳腫瘍後遺症・相貌失認と醜形恐怖症・脳梗塞後遺症の半側空間無視そして、悪夢障害の明晰夢・・の6作からなる短編集。面白かったと言っていいのか?だが加納さんの言葉で紡いでくれたんだよね。それぞれの作品に胸がチクっとさせられて読了。生きるって、辛いことが多くダメージを受けるけれど、だからその中でちょっとの幸せを感じられたら とてもとても嬉しいんだ。最後の作品の『最後の恋文』あなたは誰に残しますか?こんな『呪い』ならかけられても私は本望だよ。夢でも、あ・い・た・いよ私。

2015/07/04

ダイ@2019.11.2~一時休止

短編集。相貌失認と座敷童の話が良かった。でも最後の話が訳わからんと思いながら読み進めて最後に涙させられるとは思わなかった。

2014/11/04

*すずらん*

目が視えない人にホントの事が視える様に、耳が聴こえない人にホントの事が聴こえる様に、口がきけない人がホントの事を伝えてくれる様に…人間の可能性を信じさせてくれる作品でした。困難な中でも、神様は必ず私達に細やかなプレゼントを用意してくれています。開ける鍵はただ一つ。人が人を想う気持ち。だから一人では開けられない。貴方が必要。私も誰かのお手伝いができるかな?この作品は、闘病を潜り抜けてきた加納さんだからこそ描けた作品だと思います。トオリヌケキンシと言われても足を踏み出す様な強さが、加納さんに加わった気がします

2014/10/21

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