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ままならないから私とあなた

ままならないから私とあなた

ままならないから私とあなた

作家
朝井リョウ
出版社
文藝春秋
発売日
2016-04-11
ISBN
9784163904344
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ままならないから私とあなた / 感想・レビュー

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しんごろ

短編『レンタル世界』…面白いですね!いずれこういう時代がくる、いやもう来てるのかな?と感じさせる話(^^)中編『ままならないから私とあなた』…幼い頃からの女性の友情、距離感を独特の構成で読みやすかったですが、えっ!これで終わりという感じで、まさにままならないでした(笑)続き書いてよ的な、何かモヤモヤ、すっきりしない読後感でした(^_^;)どちらの話も価値観、考え方が誰が正しいのか、自分は登場人物の誰に似ているんだと考えながら、何が正しく何が正解なのかわからなくなる話でしたね(^^;)【サイン本】

2016/05/08

starbro

朝井リョウは新作中心に読んでいる作家です。最近は今という時代を切り取った作品が多い気がします。レンタル家族はメディアにも取り上げられ、個人的に興味を持っていました。結局、結婚式の代理出席のバイトはまだ経験出来ていませんが・・・両作とも人間関係の希薄さ・危うさ、デジタルとアナログの狭間を描いた佳作だと思います。ただ何となく石田衣良っぽくなった気がするのは、気のせいでしょうか?

2016/04/29

風眠

この世に生きて、様々な営みを繰り返していく中で、最も「ままならない」のは自分の心。頭では分かっていても、心では望んでしまう、自分が望む思い通りの結果を。全てが合理化できれば、それはそれでらくかもしれない。けれど・・・と、思う。あやふやで不確かな心、言葉にできない想い、揺れ動き時に翻弄されるから人間なのだと私は思う。表題作のラストは、合理化とあやふやな心をぽーんと放って、ピシャリと幕が降ろされる。なんという容赦のなさ。うまい!と思った。『レンタル世界』も「ままならない」理想と現実の哀しみが、儚い余韻を残す。

2016/08/20

きさらぎ

結婚式に招待する友人をレンタルで華やかにするか、たった一人の友人を親族席に座らせるか。無駄を省き世間体を気にせず生きていく薫が羨ましくもあるが私には絶対にできない。苦しくなるほど人を好きになったり、いっそ嫌いと言ってもらえたらこの苦しさから解放されるのにと思うような気持ちを無駄だとは思えないから。今日はかつてそう想えた人の誕生日。あの頃はできなかったことができるようになり、便利な世の中にもなっているけれど、ままならないことはいつの時代にも起きる。『武道館』と雰囲気が似ているなと思ったら同じ著者だった。

2016/11/21

まちゃ

「レンタル世界」と「ままならないから私とあなた」の2編を収録。どちらも面白かったですが、読み終えた後に何とも言えない虚無感を覚えました。 相反する価値観の衝突に心揺さぶられる作品でした。

2016/08/01

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