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勉強の哲学 来たるべきバカのために

勉強の哲学 来たるべきバカのために

勉強の哲学 来たるべきバカのために

作家
千葉雅也
出版社
文藝春秋
発売日
2017-04-11
ISBN
9784163905365
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勉強の哲学 来たるべきバカのために / 感想・レビュー

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徒花

わりとおもしろかった。若手哲学者が「勉強」の手法を教えてくれる一冊。もちろん、この「勉強」は勉強のことではない。根本的な部分で自分を変える手法を教えてくれるという意味では、自己啓発的な内容にも近い。なにより、難しさとわかりやすさのバランスが絶妙。哲学書独特の言葉遣いをベースにしながらも、『ドラゴンボール』など卑近でわかりやすい例を提示してくれるので、まさしく異なる環境のコードに移行するのをスムーズにしてくれる橋渡し的な役割を担っている。一読の価値あり。

2018/10/01

抹茶モナカ

読みやすく工夫された文章で、勉強を哲学した本。勉強とは変身であり、環境のノリを乗り換える作業とのこと。勉強するとキモくなる、とユーモア混じりに書いていて、勉強しなくてもキモい自分は何だろう、と思った。読書でも、興味が次から次へと移動して収拾がつかなくなる事があるけれど、勉強の有限化について割いた章もあって、「享楽」という事について、今後も少し考えてみたい。『動き過ぎてはいけない』とは違う肌触りで、新書レヴェルの内容な気もしなくはない。

2017/06/15

ゆいまある

千葉雅也の文章が大好き。頭はいいけど性格悪くて、ナルシストで中二病で好き嫌いがはっきりしてて。世の中斜めに見てみたい(違う角度からと言おう)哲学入門としても読める本かもしれないけど、知識なくても大丈夫。この肌触りのやたらといい文章だけで気持ちいい。勉強したらキモくなるけどいい?って事前に言うところが最高。何故ここまで勉強の大事さ、方法について教えてくれるのかと思ったら、千葉雅也には子供がおらず(ゲイだから当たり前と言うのは早計)、父が自分にしてくれたことを思い出していたのかと、あとがき読んで妙にしみじみ。

2019/05/29

マエダ

タイトルに勉強がつくと非常に安っぽく感じてしまうが本書は面白い。特に1章と2章の”勉強を深めることで、これまでノリでできた「バカなこと」が一旦できなくなる”考え方が良い。

2017/05/22

harass

出版直後に立ち読みしたときは、とくに感銘を受けることもなかったのだが、今回、図書館に入ったので借りて読みだす。立ち読み時と印象が違う。考えてみると、最近ドゥルーズの特異な考え方に興味があり調べていたせいで、この本の抽象的な考察や問題意識に非常に納得がいくのだ。巻末に研究者向けに各章の説明があり、ありがちなの教養本ではあり得ないものだと、いろいろ感心。後半で具体的な勉強方法や心構えが軽く触れられている。たとえば、「なんとかく分かる」の危険性とその解決法やキリがないように見える勉強のことなど。文庫化求む。

2017/09/17

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