辺境メシ ヤバそうだから食べてみた
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「辺境メシ ヤバそうだから食べてみた」のおすすめレビュー
ヒキガエルのジュースに虫イタリアン……。衝撃の “世界のヤバい辺境メシ”
『辺境メシ ヤバそうだから食べてみた』(高野秀行/文藝春秋)
名前を聞いても何だか分からない料理。いまだかつて嗅いだことのない香り。初体験の食材。そして口にしたときの「ウマっ!」「うわ、マズい……」「え……何コレ……?」という反応。
不安、緊張、興奮。さらには困惑、落胆までも味わえる「食べたことのない料理を食べる」という体験は、旅の一つの醍醐味だ。綿密にリサーチをして美味しそうなものだけを食べる……というのもいいが、「ヤバそうだけど食べてみよう」という挑戦ができるようになると、旅の食事の楽しさは一気に大きくなる。
ノンフィクション作家・高野秀行の『辺境メシ ヤバそうだから食べてみた』(文藝春秋)は、そんな“未知の料理を食べる楽しさ”を追体験できる辺境グルメ紀行だ。なお著者の未知の料理への向き合い方は、「ヤバそうだけど食べてみよう」を超えて「ヤバそうだから食べてみよう」の境地に到達。だから、出てくる料理も本当にヤバい。
ヒキガエルをミキサーで液状にしたペルーのジュース。コンゴのサルの燻製肉。タイの虫を使ったイタリアンに、ヤギの胃液のスープ……。当…
2018/10/21
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辺境メシ ヤバそうだから食べてみた / 感想・レビュー
ゆいまある
思った以上にヤバかった。誰も行かない所に行き、誰も見たことの無いものを探すプロ、辺境ライター高野さん。誰も食べたことの無いもののレベルが高すぎる。タイ北部の昆虫食も、焼いた、揚げたに留まらないのがえぐい。水煮のカエルを箸で持ったらでろーんと口を開けた、辺りで一気に食欲がなくなり、その後南米のカエルジュースと続き、胃腸が丈夫なのと好奇心旺盛なのが取柄の私もすっかり食欲がなくなった。もういっそベジタリアンになって穀物と豆だけ食べて暮らしたいと思ったところに口噛酒。ああ、発酵食品ももう食べたくない。続編強く希望
2019/12/18
R
最初はタイトル通りの辺境で出会う変わった料理の数々なんだけども、次第にゲテモノ感が強まっていき、最終的には食べ物か怪しいものにまで過熱というか、行き過ぎていました。中東なんかは、やっぱり美味しい食べ物が多いんだなと、変わった材料から作られるそれこれを本当に食べたいと思いながら読むのだけども、次第に、爬虫類は普通、虫もまぁ食べられるかなと錯覚されるようなレパートリーの数々に読んでいて毒されてしまう。とりあえず、ワニと古代魚がとても美味しいということだけ理解した。食べてみたいな。
2019/11/20
トムトム
しょっぱなにゴリラとチンパンジーを食べていたので、もしや高野さん、人間も食べてるんじゃ…なんて思ったら。まさに!胎盤食べてるっ!!高野さんの本のすごいところは、文化・土地が違えど人間というものの思いつく事は、そう変わらないと思わせるところです。全然関係なさそうに見える事がつながっていたり、ヒラメキだったり、歯車がガチっと合う感じ。これが面白い!
2021/03/12
kinkin
週刊文春に2016年から2018年にかけて週刊文春に連載されたもの。ヤバそうなもの・・・・俗に言うゲテモノのことだ。しかしそれは相対的なものでそれを常に食しているひとたちにとっては別段ゲテモノではないと思う。さおんなゲテモノをメジャーなものにしたのは小泉先生そして著者の高野さんはナンバー2というところか。気になっのは大麻が入っているというピザのこと。著者はいい気分になったとのこと。そしてアマゾンのヤヘイという幻覚をもたらす植物のこと、著者はブッ飛んだそうだ。図書館本
2021/10/13
あも
水牛の髄液、コオロギ塗れのピザ、ゴリラ肉、ヒキガエルの丸搾りジュース…。世界各国を巡り、現地の人に溶け込める高野さんだからこそ。ググっても出てこないような珍妙・奇妙・グロテスクで何が起きたらこれ食べる文化が育つんだ…。と頭を抱えたくなる食べ物たちのオンパレード。だけど、それにもきっと理由があって、事情があって。それを食べるまでのエピソードも含めて素晴らしかった。怖いもの見たさだけでなく一つの世界を知る本として。いうなれば、高野さんは奇矯な食べ物を現地の人とともに食べることで、文化を食べているのだね。良書。
2019/01/06
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