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平成くん、さようなら

平成くん、さようなら

平成くん、さようなら

作家
古市憲寿
出版社
文藝春秋
発売日
2018-11-09
ISBN
9784163909233
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「平成くん、さようなら」のおすすめレビュー

BOOK OF THE YEAR 2020投票スタート! まずは2019年小説部門を振り返る!半沢直樹じゃない、もうひとつの池井戸潤作品

『ノーサイド・ゲーム』(池井戸潤/ダイヤモンド社)

『ダ・ヴィンチ』の年末恒例大特集「BOOK OF THE YEAR」。今年の投票期間がいよいよスタート! ぜひあなたの「今年、いちばん良かった本」を決めて投票してみてほしい。  ここで改めて2019年にどんな本がランクインしたのか振り返ってみることにしよう。

 2019年の首位に輝いたのは池井戸潤の『ノーサイド・ゲーム』。左遷されたエリート社員が、成績が低迷するラグビー部の改革に乗り出す物語が、働く大人の圧倒的な支持を得た。大泉洋主演でのドラマ化や、ラグビーW杯で日本代表がベスト8入りを果たした快挙も追い風となったが、やはり決め手は作家と作品の質への信頼感。「池井戸潤は裏切らない」、そんな熱い声が2018年から2年連続の首位に押し上げた。

『小説 天気の子』(新海誠/KADOKAWA)

 2位は新海誠の『小説 天気の子』。観客動員1000万人超を記録したヒット作を、監督自らがノベライズ。映像では表現しきれなかった心理描写を盛り込むことで、鑑賞後の補完テキストとして若年層の心を掴んだ。

『沈黙のパレー…

2020/9/4

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「日本も安楽死を合法化していいと思う」――古市憲寿さんが考える死とは?『平成くん、さようなら』【芥川賞候補作】

 情報番組『とくダネ!』のコメンテーターも務める社会学者の古市憲寿氏が初の小説『平成くん、さようなら』(文藝春秋)を発表した。主人公は、平成がはじまった1989年1月8日に生まれた「平成(ひとなり)くん」。恋人の愛ちゃんが、彼から平成の終わりに安楽死すると決めたことを告げられるところから物語ははじまる。「本当に古市さんが書いたの?」と思わずにはいられない、本人のクールなイメージとは違って映る本作。“死”や“恋愛”に向きあったその内容は純文学のようだ。インタビュー後編では、作品のテーマでもある「死」を古市さんはどう捉えているのか伺った。

――『平成くん、さようなら』は、「死とは何か?」というテーマに正面から向きあった小説でもありますね。

古市憲寿氏(以下、古市) 今の時代って、本当の意味で死ぬことがすごく難しくなっていると思うんです。もちろん生物として死ぬことはできるけど、スマホやネットにありとあらゆるアーカイブが残るわけじゃないですか。昔のように、その人の記憶が失われたら完全に消えてしまう時代と違って、消えない記録が残されている時代は、どうしても「…

2018/12/10

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【芥川賞候補作】平成はどんな時代だったのか? 古市憲寿が、小説『平成くん、さようなら』でえぐる!

 2019年5月1日の改元まで残すところあと数ヶ月。“平成”を振り返る人が増えている。そんな中、気鋭の社会学者・古市憲寿氏も筆をとったが、選んだ表現方法は小説。しかも、“死”や“恋愛”に向きあった内容は純文学のようで、本人のクールなイメージが変わるほど後半は情感と湿度に溢れている。

彼から安楽死を考えていると打ち明けられたのは、私がアマゾンで女性用バイブレーターのカスタマーレビューを読んでいる時だった。

 という一文からはじまる『平成くん、さようなら』(文藝春秋)の主人公は、平成がはじまった1989年1月8日に生まれた「平成(ひとなり)くん」だ。恋人の愛ちゃんが、彼から平成の終わりに安楽死すると決めたことを告げられるところから物語ははじまる。この作品に込めた思いを、まるで小説の中から飛び出してきた平成くんのようにファッショナブルな装いで現れた作者に伺った。

――平成の締めくくりを、評論ではなく小説として書かれたのはなぜでしょうか?

古市憲寿(以下、古市) 評論とかで平成をまとめる本がいろいろ出ていますけど、うまくいっているものが少ないような気がしたん…

2018/12/7

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平成くん、さようなら / 感想・レビュー

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starbro

第160回芥川賞受賞作・候補作シリーズ、オーラス第六弾(6/6)です。古市 憲寿、初読です。本作は、平成終焉安楽死ファンタジー、[島田雅彦+田中康夫]÷2といった感じでした。話題性、内容から芥川賞受賞でも良かったのかも知れませんが、平成終焉安楽死という点が不敬にあたり、見送られたのかも知れません。OK Google!次回作は、『令和くん、こんにちは』でしょうか(笑)【読メエロ部】

2019/04/15

ウッディ

平成(ひとなり)という名前のおかげもあり、時代の波に乗り、メディアで活躍する主人公は、恋人に平成時代の終わりとともに安楽死することを告げる。タワマンに住み、合理的でクールな平成は、近未来の若者像として描かれ、安楽死の解釈が拡大した日本という仮想世界で、死に対する問題提起がされた小説でした。なぜ平成は死にたいと思ったのか、残される人々は自分の気持ちにどう折り合いをつけるのか、社会学者としての著者の想いが詰まっている感じでした。もう一つのテーマである性についての古市さんの考え方もわかり興味深い内容でした。

2020/01/30

Emperor

そういう人生、俺は否定しないよ。じゃあな、平成。またどっかで会おうぜ。

2019/04/27

うっちー

意外⁉️面白かったです。次回作がどんな作品か?

2019/06/06

こーた

何だろう、このいっこうに深まってかないかんじ。どこからでもスッと入りこめて、スラスラ読みすすめられる。なのに頭にはいっこも入ってこなくて、思考は伸びずに映像も何も浮かんでこない。ああ、あれと似ている。Facebookのタイムラインを読んでるときにかんじる、あの軽さ。自慰。ねえ平成くん、安楽死は自殺じゃダメなの。ねえ平成くん、彼女はただの聞き役だよね、これじゃあまるで対立がないよ。ねえ平成くん、何でこれが芥川賞候補になったの。ねえ古市くん、こんなんで社会学者を名乗ってて、ホントにだいじょうぶなの。

2019/04/04

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