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なんで家族を続けるの? (文春新書 1303)

なんで家族を続けるの? (文春新書 1303)

なんで家族を続けるの? (文春新書 1303)

作家
内田也哉子
中野信子
出版社
文藝春秋
発売日
2021-03-18
ISBN
9784166613038
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「なんで家族を続けるの? (文春新書 1303)」のおすすめレビュー

“普通じゃない家族”の子だった、内田也哉子さんと中野信子さんの家族論

『なんで家族を続けるの?』(内田也哉子・中野信子/文藝春秋)

 私たちは“普通じゃない家族”の子だった――そんなキャッチコピーが強く印象に残る『なんで家族を続けるの?』(文藝春秋)。この「私たち」とは、中野信子さんと内田也哉子さんのこと。内田也哉子さんといえば内田裕也さんと樹木希林さんの一人娘であり、両親のエキセントリックな夫婦関係を思い起こせば、その娘である也哉子さんが「普通じゃない家族」というのはわかる気がする。対する脳科学者・中野さんの親はどうかといえば、信仰には熱心だが「なぜ結婚したのかと問いたくなるような、客観的に見て楽しい会話も互いに一緒にいるメリットもない、関係性の非常に悪い」両親で、高校時代には離婚してしまったという。

「うちの両親は結婚当初、連日ケンカで流血騒ぎになっていたそうで。私が生まれたときには既に別居していて、でも永遠に離婚しない。そんな両親の関係が嫌で嫌で、別れたほうがみんな平和になるのにと思ってた」(内田さん)

「父と母は仲が悪く、物心ついたときには家には会話がなかった。「おはよう」の挨拶もない。友だちの家に遊びにいくとご…

2021/4/17

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なんで家族を続けるの? (文春新書 1303) / 感想・レビュー

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mukimi

勝手にパンクでロックなイメージだった内田也哉子さんが謙虚で聞き上手な方であることに心地よい驚き。そして中野先生のぽんぽん繰り出される論理、知識、わかりやすい語彙に圧倒される(私なら一旦持ち帰って紙に書いてやっとこの情報量を整理して人に伝えられるくらいかなと思う)。「忙中閑が幸せ」「人の数だけ正義がある」「正と美を判断する脳領域は同じ」というところにはラインマーク。「いい人たちの結束」についていけなかったという内田さんにはまさに私だ…と代弁に感謝。頭の良い女2人の気兼ねない会話の楽しさを教えてもらった。

2022/10/30

とよぽん

生き方というより社会における家族、ということを語り合った対談だと思う。で、「なぜ家族を続けるのか?」という問いに対する答えは、私には見つけられなかった。お二人の話の内容は面白くて、多角的な見方考え方を示してもらったように感じるけれど。中野さんはこの先、日本は結婚しない人がもっと増えるだろうと予想している。それは同感。明治時代から現代にいたる家制度、そろそろ綻びが・・・。

2022/02/22

あっか

新刊。中野先生も也哉子さんも2人が両親をどう思っていたかも樹木希林さんの夫婦関係ももっくんも笑…と気になることが多すぎて読まずにおれなかった1冊。インテリジェンスな方々の発する言葉はどうしてこうも心地好いのか!家族がテーマの対談を通し話題は不倫や自殺や個人の幸福値、ドラッグにまで及ぶ。也哉子さんがなかなかに中野先生に切り込んでる!会話の合間から樹木希林さんの驚きの価値観(子ども側から見た…というのが興味深い)やもっくんの家庭の姿が見れて面白い。もっくんをカッコ良いと思わないなんて、なんて贅沢な♡一気読み。

2021/03/26

TakaUP48

脳科学的な役割でいう家族内の父・母親の役割は、どんな形でも問題なし。まさに、親は何でも子は育つなのだ。知性は母、情動は父から受け継ぐ。AVP(離婚遺伝子)の塩基が1文字違うだけで不倫・貞淑型に分かれる。不倫叩きは同調圧力。日本は、性の多様性に寛容だった。一夫一妻制が標準化したのは150年ぐらいのもの。死の疑似体験で自死は減るか?「幸せのカタチは微分だ」には驚き!変化量の説明よりは、周辺との比較の極大値の方がピッタリでは?!今まさに旬の二人の会話は、知識や概念の”未知との遭遇”の連続で面白かった。

2021/05/08

minami

なんで家族を続けるの?と聞かれて、私ならなんて答えるだろう。今まで生きてきた年数の半分近くを夫と過ごしてきたけれど上手く答えられない。惰性で夫婦でいるのがしっくりくる。内田也哉子さんの言葉がぴたりと当てはまって驚いた。そう。まさにそんな感じ。樹木希林の娘、内田也哉子と脳科学者、中野信子の対談集。二人は同世代で、テンポの良い会話で脳科学の説明も分かりやすく楽しい。そしてあのもっくんの奥様という事で、とても興味深く読んでしまった。お互いの価値観は大事だと思う。でも性格が違う方が長続きするのでは、とも思った。

2021/10/30

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