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月読 自選作品集 (文春文庫 や 70-2)

月読 自選作品集 (文春文庫 や 70-2)

月読 自選作品集 (文春文庫 や 70-2)

作家
山岸凉子
出版社
文藝春秋
発売日
2019-04-10
ISBN
9784167912703
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月読 自選作品集 (文春文庫 や 70-2) / 感想・レビュー

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阿部義彦

山岸凉子に関しては遅れてきた読者なのです、日出処の天子をLALAで読んでましたが、当時は大島弓子や萩尾望都を追うのがやっとで、山岸さんは短編まで細かに追いかけていませんでした。しかし、エロスとホラーでは、誰にも叶わない位の境地に達してますね。とにかく、読んでてゾッとするくらい怖かったです。トラウマ漫画に偽り無しですね。でも救いのある話も織り交ぜていて自選だけあって良いバランスですね。「木花佐久夜毘売」に幸あれ!

2019/04/27

ぐっちー

昔、読んだ後手放してしまったので、新装版にて再読。古事記をベースにした短編集。控え目に言って傑作揃い。古代から現在まで自在に行き来しながら、歪な人間関係を描く。近しい関係だからこそ生まれる濃密な距離が、緊迫を孕んで息苦しい。じっとりと、恐ろしい。

2020/07/17

はやしま

日本を舞台に古代の神様を描いた表題作と神話をベースにした現代もの5作の短編6作収録。古代神話を取り入れて漫画化しているのは京極夏彦が百鬼夜行シリーズで鳥山石燕の『画図百鬼夜行』を引用・ベースにしているよう。どれもさすがのアレンジだけど古代の神様を描いた表題作は自分にはちょっと苦手な世界(エロス強め)。文庫本でも線の美しさが伝わってくるのはさすが。この世界観をうまく浮き立たせるような桐野夏生による解説がまた良い。

2019/06/05

スリカータ

若い頃は興味がなくスルーしていた山岸さんの漫画。図書館で手に取った。古典の雅さと妖しさを兼ね備え、ゾクっと背筋が凍るような短編集。官能要素もある。古い作品だが、普遍的なテーマ。ヘビ女は楳図かずおさんが好む題材だけど、楳図さんとは一味違う妖しさがありました。

2019/12/10

cithara

「月読」や「木花佐久夜毘姫」は小説『神様の御用人』シリーズを読んでいたので理解していたつもり。桐野夏生さんの解説にあるように、日本の古代文学には「家族の中の人間関係にある抑圧とエロス」が潜んでいるなんてね。ギリシャ神話にも共通してるのね。私はとうてい文章だけなら読み通せなかっただろう。マンガで読んでも「ちょっとそれって...」とツッコミを入れずにはいられない場面が多かった。それに男性キャラの顔が怖い。青筋立ってるし目に力が入りすぎ。一番怖かったのは『蛭子』の春洋。我儘が通らなかった時の復讐が怖すぎ!

2021/04/29

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