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自選作品集 鬼子母神 (文春文庫)

自選作品集 鬼子母神 (文春文庫)

自選作品集 鬼子母神 (文春文庫)

作家
山岸凉子
出版社
文藝春秋
発売日
2022-04-06
ISBN
9784167918682
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自選作品集 鬼子母神 (文春文庫) / 感想・レビュー

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akiᵕ̈*

80年代〜90年代にかけての表題作を含んだ、五作品からなる傑作選。装丁も山岸さんらしい繊細な描写にゾクっとする。意図的かどうか母親が投げかける言葉に、子どもはじわじわと呪縛をかけられているという様が恐ろしい。無意識な両親の支配や自己暗示で、人はいとも簡単に自分を見失ってしまう。昭和の香り漂う中での家族という闇は、そーっと足音を立てずに後ろからついてこられているような、まとわりつく恐怖を感じる。

2022/04/24

がらくたどん

家父長制の呪縛と支配を描いた山岸涼子80年代~90年代の短編漫画5作品。タイトルは「鬼子母神」だし帯の惹句は「母という呪縛は~」と始まるので子供を縛る母の狂気がテーマかなと思わせられ確かに全編そんな感じで始まるのだが読むほどに描かれるのは父も母も少年も少女も何者かに縛られ縛る「男女平等」の支配・被支配の構図。では、呪縛の主は何者か?見えてくるのは被支配を安心で心地よく解説の角田氏の言葉を借りれば「楽で、甘やか」と感じる男女の共同作業による細かく透明なベールの存在。男女ともに支配されない快感を再確認できる。

2022/04/24

空のかなた

滲み出る邪悪さの短編集。流石、山岸涼子さんの作品。怨霊とか妖怪ではなく、人の心の恨み、執着の恐ろしさを描き出す。しかも何故か「日出処の天子」を思い出す。天女の化身ような美貌でありながら、嫉妬に抗えず毛人の想い人の殺害に突き進む聖徳太子。本編では「鏡よ鏡」が怖かった。美貌の女優を母に持つ娘(子豚ちゃん)が、毒母の呪縛を振り切ったはずがなのに、いつの間にか自分が母と瓜二つの美への執着の闇に飲み込まれる。そして気持ちが離れてしまった夫を繋ぎとめるためだけに息子を喘息にする母親の話「コスモス」も実際に有りそう。

2022/06/10

Shimaneko

今読んでも怖い。というか、今読むとさらに怖い傑作5編。角田光代の解説にもあるように、これらの作品が、まだ「毒親」という概念すら希薄だった80年代から90年代に描かれていたことを思うと、作者の先見性に改めて唸らされる。また、こうした旧弊な価値観を糾弾する際に「もっとも伝えやすい言葉が、ジェンダーバイアスとかルッキズムとかマイノリティ問題とか横文字にならざるを得ず、据わりのいい日本語が見あたらない」(p.249)という指摘にも頷きまり。

2022/06/08

しばこ

母親。菩薩にも鬼にもなる。子供はみんな愛されたい。

2022/04/06

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