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動きすぎてはいけない: ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学 (河出文庫 ち 6-1)

動きすぎてはいけない: ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学 (河出文庫 ち 6-1)

動きすぎてはいけない: ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学 (河出文庫 ち 6-1)

作家
千葉雅也
出版社
河出書房新社
発売日
2017-09-06
ISBN
9784309415628
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動きすぎてはいけない: ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学 (河出文庫 ち 6-1) / 感想・レビュー

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シッダ@涅槃

疲れたが、心地よい疲労感。なんども「難解だ」と呟いたし、実際助けも仰いだ。ただ今のこの感覚は優れた大長編小説を読んだあとに近い。◆レビューめいたものを書こう。本書を十全でないながらも理解するには、ある程度現代思想のリテラシーがなければ厳しいと思う。僕は著者の近作『勉強の哲学』や國分功一郎『ドゥルーズ原理』、東浩紀『存在論的、郵便的』を曲がりならも読んだ経験があるから読めた。特に『ドゥルーズ原理』は同じドゥルーズ=ヒューム主義者という観点にページを割いている。あと多少のフランス語の知識。

2017/10/29

サゴウ

ドゥルーズのこともよく知らない状態で読んだ。すこぶる難しかったけど、言わんとすることは同じ著者の本を数冊読んでいたので伝わってきた。これまで切断はよくない状態だと認識していたみたいだが、本書を読んでむしろ肯定的に捉えるようになった。

2023/08/16

ころこ

リゾームに代表されるドゥルーズの一般的イメージは接続ですが、リゾームはまた、切断の原理であるという異なるドゥルーズ像を提示します。本書では、大きく分けて3つのことが行なわれています。①非意味的切断や複数の別のしかた(多様なめちゃくちゃさ)でなされる生成変化の哲学的意味を分析哲学の文脈で考察しています。②ドゥルーズにおけるベルクソン的な構造主義的ホーリズムは否定神学的な全体性だと批判し、ドゥルーズにおけるニーチェ解釈を元にして、著者の屈折した単独者としての存在論を展開しています。ユーモアへと向かい、イロニー

2019/02/24

しゅん

博士論文だから当然なんだけど、想像以上にアカデミックな言語体系の中で書かれていて、読むのにかなり難儀したし、実際途中から論理の流れを追うのは諦めた。リゾーム化して無限につながるドゥルーズと、それを切断していくドゥルーズの二面性をどう位置づけてどう実践的に役立てていくかという問題意識だけはつかめたが、要再読。千葉氏は別のところで、生産的に動きすぎる自分にどう歯止めをかけていくかという実存的問題が書く動機になっていると書いていたけど、その気持ちはわかる気がする。非生産性をどう人生と結びつけるかという難題。

2017/12/20

かふ

ドゥルーズと一緒で言葉が専門(特殊)すぎて半分以上わからなかったのだが、わかるところで収穫はあった。それまでのドゥルーズ解釈は、ベルグソンの持続という概念で世界と接続していく中で関係性のシステム(構造)に組み込まれてしまった。それをヒュームの切断という概念で読み直しを図ろうとするのである。持続/ 切断。スラッシュ/ がポイントで切断を表す。それは二項対立ではなくて生成変化を表す。

2021/06/15

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