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ごんたくれ (光文社時代小説文庫)

ごんたくれ (光文社時代小説文庫)

ごんたくれ (光文社時代小説文庫)

作家
西條奈加
出版社
光文社
発売日
2018-01-11
ISBN
9784334775971
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ごんたくれ (光文社時代小説文庫) / 感想・レビュー

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ユメ

曾我蕭白と長沢芦雪という実在の絵師をモデルにした、二人の奇人絵師が主人公の時代小説。二人を筆頭に、円山応挙、伊藤若冲、池大雅といった絵師らが魅力ある人物として生き生きと作中を闊歩し、彼らの絵の特色と長短を的確に捉えた描写には今まさに作品と対峙しているかのような迫力があった。鼻つまみ者の「ごんたくれ」同士、反発しながらも惹かれ合う彦太郎と豊蔵。彼らが絵筆を握るのは、そうして吐き出し続けていなければ孤独に魂を喰い尽くされてしまうからなのだろう。その孤独の根にある人間への愛がいつまでも余韻として残る物語だった。

2018/05/19

たち

豊蔵と彦太郎の関係がとても良かったです。付かず離れずで、会えばうれしいくせにケンカばかり…。そのくせ、真にお互いの絵の技量を認めていたのでしょう。確かに『壮絶な絵師の一生』の話ではありますが、変にドロドロしていなくて爽やかでした。

2018/08/09

エドワード

若い頃は、桃山時代の絢爛たる障壁画の解り易さに比べ、浮世絵以前の江戸時代の日本画の良さが解らなかった。池大雅や円山応挙の穏やかさ、伊藤若冲の奇想が今はよく解る。自然、歴史、人生。彼らの画は奥が深い。若いヤツには解らんさ。そんな実在の画家たちの間に挿入される、架空のごんたくれ絵師。円山応挙門下の吉村胡雪と、一匹狼の深山筝白。筝白の口の悪さが心地良い。会えばいがみあうが、相通じるもののある二人の波瀾万丈の日々、今も変わらぬ、狭い画壇の裏表が興味深い。小説である故、二人の絵にはついぞお目にかかれぬこそ残念なれ。

2018/08/27

DONA

面白くて次々読んだ割には時間がかかりました。絵師たちの人生を色々な角度から描いてあって、同じ物を題材に絵を描いてもそれぞれの人生や考え方が投影されて全く違うものになる面白さを知りました。ごんたくれ2人の関係性もうらやましいと思ってしまうくらい、2人のことが好きになりました。

2018/05/14

Kei.ma

18世期後半の平安の都で活躍した絵師たち。主人公は吉村胡雪と深山筝白、それぞれ幼い頃から異才を発揮し罵り合いながら成長するのだがその描写が素晴らしく、恰も目の前に描かれた光景が浮かぶかのようだ。池大雅の点描画、応挙の楚々とした佇まい、若冲の視点の位置などなど。絵画の批評も、好事家と絵師、あるいは主人公同士が互いに考えを言うから、対比でき背景まで伝わる。ごんたくれ、ひねくれた性格とほどほどの才のため憎まれる。だが、有無を云わさぬパワーも持ち合わせた傑物であった。美、それは作品にあらず、生き方にある、と思う。

2019/12/22

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