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鳥辺野(とりべの)心中

鳥辺野(とりべの)心中

鳥辺野(とりべの)心中

作家
花房観音
出版社
光文社
発売日
2015-04-17
ISBN
9784334910228
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鳥辺野(とりべの)心中 / 感想・レビュー

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ミカママ

【読メエロ部】…の予定が、珍しくエロ薄味の花房さん。ホラー色強く、ミステリー要素もじんわり。今作では、女性の情念、怨念、産む性、あたりがテーマだったんだろうけど、おそらく出産経験のない彼女、「孕む」ことや「産む」ことを美化しすぎなのでは。そもそも初産で「あっという間に生まれた」って、めったあることじゃないと思うし。作中で同僚教師が語った「誰も愛してない、愛されたいだけ」が、この作品を語っている気がする。それは、主人公を愛したはずの「音葉」にも当てはまることだ。さて、有機質エロを求めてまた彷徨うか。

2018/06/28

starbro

古都京都の三年坂、鳥辺野を舞台にしたホラーとエロスの物語、花房観音の真骨頂です。ゾクゾク感満載で、一気読みしました。女の情念、怖さを存分に感じられる佳作です。花房観音には、この路線でバリバリ書いて欲しいと思います。幽霊飴を嘗めてみたい気もしますが・・・【読メエロ部】

2015/07/03

優希

京都という場と女の情念が混ざり合った隠微な世界に引き込まれます。女子高生と高校教師の恋愛が粘り気のある官能となり描かれる世界。そこには女が好きな男に抱く執念が感じられました。好きだから先生の前から消える、この感覚がリアルで鳥肌が立ちます。男は女に喰われる運命にあるのでしょうか。男と女の業が古都の因縁の中で渦巻く景色に酔いました。

2016/10/16

じいじ

 花房観音の作品を官能小説の一言で括るのには不本意である。花房小説の面白さはストーリーにあると思っている。とりわけ加えて本作では、女の執念、情念と気弱な優男を包み込む母性愛、女心が巧く描かれている。男の身勝手さについても容赦がない…。私立中学の男教師を核にした女たち。舞台の京都・鳥辺野は、清水寺の南一帯で源氏物語にも登場する葬送地。夜更けに幽霊は、臆病者の私は苦手なシーンだが、面白い物語でした。観音名言を一つ♦「結婚は、逃げ場であり、生きがいであり、支えであり、責任である。」如何ですか?【図書館本】

2017/02/15

ともくん

お妾さんでええの── そんな一言で、元教え子の音葉と関係を持ってしまった中学教師の樋口。 温もりが欲しい。 だが、選んだのは、妻ではなく音葉だった。 ──せんせぇ。 音羽の甘い誘惑に、そして、女達の欲望に寂しくて哀しい男は、地獄に堕ちていく──

2021/10/01

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