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花房観音

職業・肩書き
作家
ふりがな
はなぶさ・かんのん

「花房観音」のおすすめ記事・レビュー

「この指が覚えていた」―背徳感や恍惚感がエロい女に燃え上がらせる!セックスだけで終わらない、60の官能作品

「この指が覚えていた」―背徳感や恍惚感がエロい女に燃え上がらせる!セックスだけで終わらない、60の官能作品

『性を書く女たち』(いしいのりえ/青弓社) ちょっと覗き見たいという好奇心でこの本を手にとる人も多いだろう。女が書いて女が読むエロスの世界…官能小説を書く女性たちが、どんな人なのか? どんな生い立ちなのか? その作品は? と、あらゆる想像を膨らまし、興味本位で期待してしまうからだ。しかし、その立ち読み感覚の下心はあっさりと裏切られる。『性を書く女たち』(いしいのりえ/青弓社)に紹介されている9人の女性作家へのインタビューと、60におよぶ官能作品は性愛を超えるほど衝撃的なものだった。

自分でもコントロールが難しい「性」という本能。心の制御装置が壊れると理解しがたい行動に出たり、傷つけたり、孤立したり、人間を翻弄させる厄介な欲望だ。「性」を題材にした女流作家たちは、男性作家とは違った目線で官能を捉えている。デフォルメされたキャラクターや願望が先行する設定で性欲を満たすというのが男性モノだとすると、女性作家の作品は、母、妻、嫁、と肩書で抑えられてきた欲望が、妄想とリアルの間に生々しく表現されているのだ。その背徳感や恍惚感に女のうちなる炎を燃え上がらせる…

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木嶋佳苗が、男にとっての女神になり得た理由―『黄泉醜女』花房観音インタビュー後編

木嶋佳苗が、男にとっての女神になり得た理由―『黄泉醜女』花房観音インタビュー後編

『黄泉醜女 ヨモツシコメ』(花房観音/扶桑社) 婚活連続殺人事件で死刑判決を受けた春海さくら。世間はその醜い容姿に騒然とし、これまで彼女と関わりがあった女たちは、あらためてさくらとは自分にとって何だったのかを考えさせられる……。『黄泉醜女(ヨモツシコメ)』(扶桑社)は、〈首都圏連続不審死事件〉で4人以上の男性を死に追いやったとされる木嶋佳苗被告に着想を得て書き下ろされた。

前編では木嶋、そして小説中のさくらが引きずりだした、女性の美醜の問題について著者・花房観音さんにお話しいただいた。後編はさらに、木嶋、さくらが女たちから引きずりだしたものについて迫る。

―本作に登場する女性らはみな何かしらの欠損を抱えています。病気で子宮を失った女性、仕事における才能に恵まれない女性。こうした満たされなさが、さくらへの関心に向かっている。現実世界で多くの女性が木嶋に関心を持ったのも、同じような背景があるからでしょうか。

花房観音さん(以下、花)「彼女らがさくらに対して抱いた心情を、自分が木嶋について感じたことと重ねながら読んでくださる女性が多いようです。私はそんな方…

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木嶋佳苗が超越した、女性につきまとう美醜の問題―『黄泉醜女』花房観音インタビュー前編

木嶋佳苗が超越した、女性につきまとう美醜の問題―『黄泉醜女』花房観音インタビュー前編

『黄泉醜女 ヨモツシコメ』(花房観音/扶桑社)

 世間を騒がせる事件が起こったとき、男性の場合はそれが加害者であっても被害者であっても容姿ばかりが話題となることはあまりない。あまりにエキセントリックだったり記号的(見るからにオタクっぽいなど)だったりすると、「いかにもやりそう」などの中傷が飛び交うことはあるが、その美醜だけが事件と切り離され、ひとり歩きすることはほぼない。

 これが女性となると、世間の反応はまったく異なる。被害者が美人なら、当然のごとく消費される。加害者も然り。夫を殺し遺体をバラバラにして遺棄した美貌の妻は愛らしいニックネームをつけられ好奇の目にさらされた。では、その逆のケース、すなわち加害者の女性が美人とはほど遠い場合は……? こう問われると、多くの人が真っ先に〈彼女〉を思い出すだろう。

 花房観音さんの最新作『黄泉醜女 ヨモツシコメ』(扶桑社)も、あの事件にインスパイアされて書かれたものだ。〈彼女〉を彷彿とさせる殺人犯・春海さくらは女たちが見て見ぬふりしていたものを次々とあぶり出していく。美醜への執着、嫉妬、劣等感……。花房さんが事…

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「欲望に流される方が人生は楽しい」恐怖と官能の作家・花房観音インタビュー | 夏のホラー部第6回

「欲望に流される方が人生は楽しい」恐怖と官能の作家・花房観音インタビュー | 夏のホラー部第6回

 婚活連続殺人事件をモチーフにした『黄泉醜女(ヨモツシコメ)』(扶桑社)が話題を呼んでいる作家・花房観音さん。欲望に突き動かされる人間の姿を、ときに恐ろしく、ときにいやらしく描き出す魅惑の作品世界は、ホラーファンからも支持を受けている。創作の原動力、波瀾万丈すぎる人生、バスガイド時代の恐怖体験までを語った、特濃インタビューをお届け!

花房観音さん

――花房さんが怪談好きになった原体験とは? 花房:わたしは出身が兵庫県の豊岡という田舎町で、実家の庭に古い蔵が建っていたんです。子どもの頃、よくその中に閉じ込められました(笑)。蔵の中は完全な暗闇で、怖くて泣き叫んでいるとお祖父ちゃんがこっそり助けにきてくれるという。あの暗さはものすごいトラウマですね。そのくせ、今では暗闇が好きで、実家に帰るとふらっと入ってみるんですけど、お祖父ちゃんの軍隊時代の帽子や旗、古い食器なんかがまだ残っていて、独特の雰囲気があるんですよ。

――どうして閉じ込められたんですか? 花房:親の言うことを聞かない子だったんです。妹も弟もそんなことはないんですけど、わたしはわがままだった…

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女性目線の官能とは?「略奪愛」をテーマにした恋愛官能アンソロジー

女性目線の官能とは?「略奪愛」をテーマにした恋愛官能アンソロジー

『きみのために棘を生やすの』(窪 美澄、彩瀬まる、花房観音、宮木あや子、千早 茜/河出書房新社)

この数年で女性の書き手による、女性のための官能小説が、飛躍的に増えたのはご存じだろうか? リアルで共感できるストーリー展開に加えて、女性ならではの繊細な感情が丁寧に描かれている作品が、多く見られるようになった。装丁もおしゃれで、書店でも手に取りやすい。

今回は、女性向け官能小説初心者の方や、「もうすでに大好きです!」という読者、両方におススメしたい『きみのために棘を生やすの』(窪 美澄、彩瀬まる、花房観音、宮木あや子、千早 茜/河出書房新社)という恋愛官能短編集をご紹介したい。5人の女性作家が、「略奪愛」をテーマに書き下ろしたアンソロジーである。

女性の目線で官能はどのように表現され、いかに楽しむことができるのだろうか。

本書は、作家陣5人のうち3人(窪、彩瀬、宮木)が、日本の女性向け官能小説の盛り上がりの先陣を切ったとも言える新潮社の「女による女のためのR-18文学賞」の受賞者である。その中でも、窪 美澄による「朧月夜のスーヴェニア」は戦時中の命懸けの恋が…

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注目の新刊 『おんなの日本史修学旅行』 ダ・ヴィンチ2013年7月号

注目の新刊 『おんなの日本史修学旅行』 ダ・ヴィンチ2013年7月号

学校で習う日本史の裏側は実はグロくてエロくて変態だらけのエピソードが満載!? 昼は修学旅行生を案内する現役バスガイドとして、夜は『花祀り』『女の庭』などで人気の官能作家として活躍する著者が放つ「歴史事件の18禁舞台裏」エッセイ。歴史が何倍も面白くなる!

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「花房観音」の本・小説

果てる 性愛小説アンソロジー (実業之日本社文庫)

果てる 性愛小説アンソロジー (実業之日本社文庫)

作家
桜木紫乃
花房観音
宮木あや子
田中兆子
斉木香津
岡部えつ
まさきとしか
出版社
実業之日本社
発売日
2014-10-03
ISBN
9784408551951
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秘めゆり (実業之日本社文庫)

秘めゆり (実業之日本社文庫)

作家
花房観音
出版社
実業之日本社
発売日
2020-06-05
ISBN
9784408555980
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果ての海

果ての海

作家
花房観音
出版社
新潮社
発売日
2021-08-31
ISBN
9784103518228
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ヘイケイ日記 (幻冬舎文庫 は 22-7)

ヘイケイ日記 (幻冬舎文庫 は 22-7)

作家
花房観音
出版社
幻冬舎
発売日
2024-02-08
ISBN
9784344433601
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京都に女王と呼ばれた作家がいた 山村美紗とふたりの男

京都に女王と呼ばれた作家がいた 山村美紗とふたりの男

作家
花房観音
出版社
西日本出版社
発売日
2020-07-14
ISBN
9784908443527
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きみのために棘を生やすの

きみのために棘を生やすの

作家
彩瀬まる
窪美澄
千早茜
花房観音
宮木あや子
出版社
河出書房新社
発売日
2014-06-12
ISBN
9784309022963
作品情報を見る
寂花の雫 (実業之日本社文庫)

寂花の雫 (実業之日本社文庫)

作家
花房観音
出版社
実業之日本社
発売日
2012-08-04
ISBN
9784408550886
作品情報を見る

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