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遠海事件

遠海事件

遠海事件

作家
詠坂雄二
出版社
光文社
発売日
2008-07-18
ISBN
9784334926229
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遠海事件 / 感想・レビュー

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あも

素晴らしい!このほとばしるセンスの高さ!1作目にしてファンになってしまった。86人を殺し、その殆どが発覚すらしていなかったにも関わらず自首し、死刑囚となった稀代の殺人鬼・佐藤誠。数多の殺人において痕跡すら残さなかった彼が唯一、首を切り放置した異色の事件の真相に迫る…というルポルタージュの態で書かれた本作。序文、後書き、そして巻末の"架空の"前作の広告に至るまで読者(というか俺)を喜ばせる要素に満ちている。シリアルキラーでありながら佐藤誠の魅力に心底参らされ、もっともっと彼の物語を読みたいと思ってしまった。

2017/06/21

らむり

殺人鬼ノンフィクションルポ風の小説で、そこそこ楽しめましたが、言い回しが評論文的で、ちょっと分かりにくい文章でした。

2015/02/02

そら

すごくおもしろかった。尋常じゃない数の人間を文字通り闇に葬ってきた佐藤誠が「なぜ首を切断したのか?」がポイント。佐藤誠という人物の造形がシリアルキラーっぽくてでもシリアルキラーっぽくなくて、凄く悪い意味で「人間離れ」していたのも良かった。そしてなんといってもこの真相が分かる物語後半がぞっとするほどすごかた。ページを捲るごとに騙されていったし、それが痛快でさえあった。本文の最後の1行とその次のページの年表を見た時には半分笑ってしまった。

2014/07/09

うさっち

86件の殺人を自供した殺人鬼、佐藤誠。完璧な証拠隠滅をはかり完全犯罪を繰り返してきた彼が唯一、首を切断し死体を残した「遠海事件」をルポ風に語る。巻末資料や偽広告も含め、本当にこんな事件があったのではと思ってしまうほどリアルで面白かったけど佐藤が自首した経緯について、もう少し掘り下げてほしかった。

2016/05/20

yumiDON

面白かった。何十人という人を殺した佐藤誠。彼が遠海事件で何故遺体の首を落としたのかというのが、本書の謎。「佐藤誠に関しての言説は数多い」から始まる実録ものっぽい文章から物語は始まる。その後、小説形式で佐藤誠とその周辺の人間、事件を追う刑事の視点で進んでいく。どこか不気味な佐藤誠の人物像に戦きつつも、興味をひかれてどんどん読んでしまった。どこにでもありそうな名前とどこにでもいそうな人物。そのキャラクターがこうまでも、物語を引っ張るとは思わなかった。

2014/07/17

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