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ユーチューバー

ユーチューバー

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作家
村上龍
出版社
幻冬舎
発売日
2023-03-29
ISBN
9784344041028
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「ユーチューバー」のおすすめレビュー

村上龍が71歳で迎えた新境地『ユーチューバー』。グロテスクな性描写や毒気はなくとも心地よい「文体」の魅力

『ユーチューバー』(村上龍/幻冬舎)

 賛否両論の問題作、という声もある小説だ。なるほど、村上龍『ユーチューバー』(幻冬舎)は、毀誉褒貶の分かれる小説ではあるだろう。かくいう筆者も掴みどころのない鵺(ぬえ)のような文体に、正直、最初はたじろいだ。だが、精読するうちにその印象は変わってゆく。そして気付くのだ。村上氏ならではの仕掛けや企みが、随所に罠のように待ち受けている本なのだ、と。

 主人公は、若くして文壇デビューした、御年71の作家・矢﨑健介。既に高い評価を得ている大御所という設定である。そんな矢﨑が「世界一もてない男」を自称する40歳手前のユーチューバーと、高級ホテルで知遇を得るところから話が始まる。ユーチューバーは、自身の運営するユーチューブ番組への出演を矢﨑に懇願。結果、矢﨑はこれまで秘匿していた自身の恋愛遍歴をあけすけに語る番組を、ネット上にアップする。

 主軸となるのは矢﨑の語りだ。著者の過去作に顕著だった眩暈を覚えるような毒気こそないが、あえて抑制を効かせただろう朴訥とした語りには、抗い難い魅力がある。事実を箇条書きにしたような文章は、…

2023/5/12

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ユーチューバー / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

starbro

村上 龍は、40年以上に渡って新作をコンスタントに読んでいる作家です。流行りモノを取り込んだ私小説的連作短編集、面白くなくはないですが、著者の衰えを感じる一作でした。著者はもう復活しないのでしょうか❓ https://www.youtube.com/watch?v=Ir9iiZ2TC0E

2023/04/14

遥かなる想い

村上龍の短編集である。過激な表現は影を潜めたが、不穏な雰囲気は健在で何故か懐かしい。 初老の作家が語る女性たちとの日々 …特に胸を打つこともなく、感情移入もできないのが著者らしい。 過ぎし日々を本作で語ってはいるが、その 本心はどこにあるのだろうか?ひどく 穏やかな初老作家の物語だった。

2023/08/03

ケンイチミズバ

世の中がバカ化してしまっているので、下の方まで村上龍氏は下りてきたのだろう。作品としても雑な感じが、これはこれで演出なのだろうか。常識やモラルの低い人によって垂れ流される動画情報がこうやって作れてしまう。PV数を稼げば配分金収入が得られる。酒の勢いで女と「やった」話を脈絡なく語り続ける著名作家は文学賞受賞後に映画も撮ったらしい。これは村上龍氏本人のことなのだろうか。世の中の何のためにもならないスキャンダルなどが需要があることはかつて写真週刊誌が世論を動かしてたことからも既に経験済みなのだが、薄っぺらい。

2023/04/11

J D

 村上龍の作品を読んだのは何年振りだろう。身近な作家なのに作品はあまり読んでいない。パッと思い浮かぶのは「69」と「半島を出よ」くらい。他にも読んだはずだけど記憶に薄い。さてと、この作品は村上龍さんを肌で感じた。矢﨑健介に村上龍本人の匂いがプンプンするからだろう。映画や音楽、テニス。シュテフィグラフの話は懐かしかった。グラフ確かに可愛かった。昭和だよな。良くも悪くも。

2023/05/23

keroppi

村上龍が、今の時代のユーチューバーにどう切り込んでいるのかが楽しみだったのだが、描かれているのは自分自身を投影したような70代の作家。自分の趣味嗜好や価値観が生で書かれていて、ひねりもなく、あーそういうのが好きで、こーいうのが嫌いなんだなというだけだったような気がする。

2023/06/17

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