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偽りの森 (幻冬舎文庫)

偽りの森 (幻冬舎文庫)

偽りの森 (幻冬舎文庫)

作家
花房観音
出版社
幻冬舎
発売日
2016-04-12
ISBN
9784344424685
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偽りの森 (幻冬舎文庫) / 感想・レビュー

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えりこんぐ

初・花房観音さん。京都の大きなお屋敷に生まれ育った四姉妹は、大人になっても囚われ続けている。暑い夏にネットリした話を読んでしまった? 表面上は仲良く暮らす姉妹。家出をした父の企みを知った後の反応を見てみたかった。それにしても、いつまでも幼女の様だった母・四季子がとてもおぞましい。悪意がないのは怖い。

2018/08/07

ワニニ

新緑の5月だというのに、風邪でずっと具合悪い為、アゲようとチョイス。が、官能描写少な目(笑)京都の歴史と美しさ、閉鎖的でプライド高い雰囲気、京女の如何にもな描写が、没落旧家と四姉妹の物語を盛り上げる。そして、姉妹それぞれの心の内と外が子細に濃厚に書かれ、面白い。長女を評した不倫相手の言葉に、同じく長女の私は胸を捕まれた。同時に、同じような役割の次女とその夫にも、時折ぐっとなる。ぞくぞくするような昂ぶりは薄いが、読書欲が出て来たぞ!家って怖い。でも、偽りの世界は、案外心地良い。皆、その後どうなったのだろう?

2016/05/10

らすかる

面白かった!! 京都、老舗料亭の美しい四姉妹。いつまでも若く美しい母、優しい父。全てが偽りで全てが虚構で全てが薄っぺらいまがいもので。女の業にもがき苦しむ四姉妹と母、その業に翻弄される男たち。今回の花房さんはエロがほとんどなく、そのかわり心の奥底に響くものがある。四姉妹は女の象徴だ。このものがたりでは男も女も皆自分のことしか考えてない。そこがまたリアル。しっとりじっとりした大人の連作短編集でした。

2020/03/14

ほかほか

京都の老舗料亭の四姉妹はお嬢様であるが故の悩みや秘密を抱えている。亡き母親は生粋の天然お嬢様育ち。そのズレた母親に育てられた四姉妹はそれぞれ男性へ求める物も価値観も違う。性的描写はそれほどなく、名前の区別がわかりやすいので、とても読みやすかった。私の身近にいる四姉妹(義母)とはかけ離れた世界のお話なので、重ならずに済んで良かった(笑)

2017/12/16

メタボン

☆☆☆★ 官能度は後退。しかし「細雪」の本歌取りとして四姉妹の心象風景を丹念に描いており、新たな領域に入ってきた。しかし谷崎や川端の境地に至るには、文章がまだまだ稚拙であり、惜しい。

2017/06/26

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