エレジーは流れない
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“若さ=夢や希望にあふれてる”なんて、歳を重ねた大人が美化した幻想『エレジーは流れない』三浦しをんインタビュー【PR:双葉社】
三浦しをん みうら・しをん●1976年、東京都生まれ。著書に『舟を編む』『ののはな通信』『愛なき世界』、本作のヒントにもなったというエッセイ『ぐるぐる♡博物館』など。本作でお気に入りの人物は怜たちの担任・関口先生。「ものすごく心もとないけど憎めない。あんな先生がいたら、学校生活も楽しいでしょうね(笑)」(三浦) (取材・文:立花もも 写真:石田祥平)
もっちもっち、もちゆ〜。という、のどかなテーマソングの流れる餅湯温泉駅前商店街が、約3年ぶりとなる長編小説の舞台。 「商店街を舞台にした明るい小説はどうですか、とご依頼を受けたんですが、あまり人情モノには寄せたくなくて。ちょっとさびれた温泉街……といっても鄙びた山奥ではなく、熱海のイメージに近い場所で暮らす男子高生たちを描こうと決めました。だからといって、何かに挑むような熱血青春小説にもしたくなかった。だって……ねえ。私が高校生のころ、いや、二十歳を過ぎてからも夢や希望なんて大してなかったですし、ぼんやりした夢想はあったけど、そのためにがむしゃらな努力を重ねることもなかった。『将来の夢はなんですか…
2021/5/6
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エレジーは流れない / 感想・レビュー
starbro
三浦 しをんは、新作中心に読んでいる作家です。 本書は、令和というよりも、昭和な青春グラフティ(ミステリ)の佳作でした。懐かしさを感じました。 https://www.futabasha.co.jp/introduction/2021/miura_elegy/index.html
2021/06/13
うっちー
軽めの作品。餅湯は私には熱海に思えました
2021/05/25
tetsubun1000mg
熱海あたりの設定でしょうか、昔からの温泉観光地の商店街に住む男子高校生どものバカ話なんだけど、ホロッとさせられたりして油断できない。令和、平成を通り越して昭和を思わせる会話とストーリーに和んでしまう。地元の住民が多い街にはこんな付き合いかたがあったのでしょうね。今の若い人が読んでも面白いのかな? 二人のお母さんの設定も想像がつかなかったが父親の登場と別れ際の会話「イルクーツクに行く」なんてどこから出てくるのか!怜に渡す餞別が??何これってツッコみどころ満載。○○で指を骨折?そんなわけないだろっ!!(笑)
2021/07/14
ウッディ
山と海に囲まれた餅湯温泉で土産物店を営む母と二人暮らしの高校生・怜。個性的な同級生たちと過ごす怜には、毎月一週間だけ、もう一人の母と過ごす時間があった。複雑な家庭環境で育った故か、自我を主張できず、一歩引いてしまう怜ではあったが、寂れゆく土産物屋を一人で切り盛りする母をいたわり、家事や店を手伝い、もう一人の母への気遣いもできる怜の優しさに惹かれた。しをんさんらしい軽妙なやり取りや男子高校生のアホっぷりにニヤニヤしながらも、自分の進むべき道に悩んだあの日の自分を思い出し、ノスタルジックな気分になった。
2021/08/10
射手座の天使あきちゃん
「♪ババンバ バン バン バン… いい湯だな いい湯だな…」と能天気な歌か聞こえてきそうな温泉街で、モヤモヤとした日常を生きる高校生達の青春群像劇でした。しをんさんのエールが聞こえてきそうな優しさあふれるストーリーに思わず和みました。 今回はジェンダーフリーのディープな世界が多いしおんさんには珍しく、愛美と竜人のバカップルも花を添えておりました(笑)
2021/10/31
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