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ぬるくゆるやかに流れる黒い川 (双葉文庫)

ぬるくゆるやかに流れる黒い川 (双葉文庫)

ぬるくゆるやかに流れる黒い川 (双葉文庫)

作家
櫛木理宇
出版社
双葉社
発売日
2021-09-09
ISBN
9784575524987
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ぬるくゆるやかに流れる黒い川 (双葉文庫) / 感想・レビュー

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アッシュ姉

家族が惨殺された理由を知るために、獄中自殺した犯人の背景を調べることにした娘たち。どんな理由であれ納得できないし、生い立ちがどうであれ許せるものではない。鬼畜の男どもがぞろぞろ出てきて嫌悪感が止まらない。理解できないし、理解したくもない。やだやだいやいやと言いながら、読んでしまう櫛木さん。読み終わって疲労感でいっぱいだったのに、早くも著作が恋しいとは恐るべし。

2022/05/31

annzuhime

理不尽な事件で家族を失った2人の女子中学生。それから6年の時が過ぎ、被害者遺族と刑事がそれぞれ動き出す。なぜあの事件は起こったのか。当時の時代背景に見える女性憎悪。サスペンスと見せかけ、日本のかつて存在していた黒歴史に切り込む。途中からグッと重厚感が増した、辛い内容でした。特にあの手紙を思うと切ない。読後は無力感を感じる。

2023/08/18

akiᵕ̈*

香那と小雪、同級生でもある2人の家族が惨殺され、犯人は拘置所で自殺してしまう。なぜ殺されなければいけなかったのか、その真相が知りたくて動きだした2人の前に新たな殺人事件が。ここからタイトルのような、暗黒のどろっとしたものが纏わりつく不穏な世界に引き込まれていく。明治から昭和初期の頃、女性たちは外国で自分の身を犠牲にしてまで家族の為にお金を作って必死だった。男たちの身勝手で恐ろしいまでの男権主義者に従わざるを得ない者、そこに憧れる者。そんな輩たちに当時苦しめられた女性はたくさんいただろう。光の見えない読後。

2021/10/09

坂城 弥生

女性憎悪が招いた殺人事件。家族を奪われた二人が許すためではなく、知るために犯人について調べ始める。不幸な生い立ち、脈々と受け継がれた呪い…重い話でした。

2022/01/12

NADIA

千葉県の閑静な住宅地に、その時「たまたま施錠されていなかった」二軒の家に押し入り、そこに居た家族を殺害した武内譲。彼は動機のほとんどを語らず拘置所で自殺した。当時、中学生だったそれぞれの遺族である香那と小雪は、大学生になり東京で再開。事件がなぜ起こったのかを協力して調べることに。犯人である武内が囚われていた女性蔑視の感情の原点とは。「からゆきさん」という言葉は聞いたことがあるが、こんなに悲しい歴史があったとは…。そして、苦労の末に事件の原因が判明しても、壊れたものが決して元に戻ることはない虚しさが悲しい。

2023/09/04

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