徒然ノ冬-居眠り磐音江戸双紙(43) (双葉文庫)
徒然ノ冬-居眠り磐音江戸双紙(43) (双葉文庫) / 感想・レビュー
ガクガク
天明三年暮れから翌年正月にかけての物語。今編は「霧子復活編」とも言うべき静の物語。毒矢に倒れた霧子は二月もの間意識を失ったままだったが、利次郎や磐音ら尚武館道場の仲間、周囲の様々な友人達の手厚い看護と回復を願う真摯な想いに励まされ、驚異的な生命力で復活し、平和な年越しを迎えることができる。もう一つの見どころは、磐音が直心影流奥義である「法定四本之形」を披露する場面。既に師である玲圓を超えたと言う周囲の声にも「未だ迷妄の徒にございます」とあくまで謙虚であり続ける姿が清々しい。甕から出た名刀が今後の鍵を握る。
2014/12/23
文庫フリーク@灯れ松明の火
『夏燕ノ道』で忍びの一族・雑賀衆が世に出る為、家基の命を狙う過程で、尾行していた弥助に逆に捕えられた霧子。家基に、そなたらは使い捨ての定めと諭され「死んでやる」と歯軋りする女忍びに「予の申すこと信頼できぬか。ならば、そなたらの一族の顛末、そなたの目で確かめよ。それが、天がそなたに与えた使命と思え」と、命を狙った家基に生かされた霧子。正直、この時点では雑魚キャラの一人と思っていた霧子に、こうも泣かされようとは。主人公・磐音が無敵の人格者となってしまった分、脇役キャラの物語が実に楽しい。山形の奈緒は→
2013/07/05
藤枝梅安
シリーズ43作目。すごいねぇ。毒矢を受けた霧子が昏睡状態から快復するまでが前半。後半はいろいろな事件が入り乱れて、師走から正月に突入する慌ただしい展開。1巻に3巻分を盛り込んだ感じ。もう少しじっくり書いてくれると、読む方もじっくり読むんだろうが、とにかく展開についていくのがやっと、と言う感じ。田沼親子の失脚までのカウントダウン間近。その時は、もっと引っ張るんだろうなぁ。
2013/07/08
tengen
磐音43巻。重体の霧子が如何に回復するか、気になるところを勿体つけてくれる著者・佐伯先生。 磐音は奥義の大安売り。兎に角気になってあっという間に読了の1巻です。 一口で終わる美味なるお菓子をポロっポロっと差し出されてストレス一杯になる愛読者の一人でした。
2013/06/18
kazu@十五夜読書会
居眠り磐音江戸双紙43巻。刺客の毒矢に負傷した霧子は、治療を受けていた若狭小浜藩邸から小梅村に移送されてきた。眠り続ける霧子をおぶう利次郎はその軽さに愕然とした、霧子の復活を願う磐音らだったが、霧子は夢の中で故郷の姥捨ノ郷を彷徨っていた。そんな折り、黒門町若衆組なる連中が武左衛門の嫡男修太郎を連れ出そうと磐城平藩安藤家下屋敷に乗り込み…。読み終え、表紙の眠り続ける霧子をおぶう利次郎をみて再び感涙。空也の小田平助なまりを真似る会話には、ほっこり。次巻、磐音が向かうのは奈緒を救う北なのか?故郷南なのか?
2013/06/14
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