ぼくらはその日まで
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今この瞬間の「絶対」をつないでいけば、いつかそれは永遠になる――小嶋陽太郎著『ぼくらはその日まで』
『ぼくらはその日まで』(小嶋陽太郎/ポプラ社)
9月6日発売の『ダ・ヴィンチ』は「恋する私たちは、ちょっとおかしい」という特集が組まれるが、恋をすれば「僕たち」もちょっとおかしくなる。好きな人ができたとたん、生活はその人を中心にまわりだし、誰も彼もがその人のことを好きなような気がしてしまい、自分がうっかり目をそらした隙に奪われてしまうんじゃないかと不安になる。大人でさえもてあますその気持ちを、初めて手に入れた中学生が冷静でいられるはずがない。『ぼくらはその日まで』(小嶋陽太郎/ポプラ社)は、そんな甘酸っぱい想いが交錯する青春小説だ。
思えば中高生時代、クラス替えや席替えは日常を揺るがす一大事変だった。主人公の僕ことサクは、中学2年生のクラス替えで、自分だけが仲良しの2人と離れてしまったことを知る。わんぱく少年・ハセと、変わり者の天然女子・チカ。サクはチカのことが好き。ハセとチカは恋愛にまるで興味がなさそうだが、周囲に耳を澄ましてみればハセは女子からずいぶん人気があるようだ。あまり意識したことはないけど、もしかしてハセって男気溢れるめちゃくちゃかっ…
2017/8/28
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ぼくらはその日まで / 感想・レビュー
J D
中学2年生の少年少女3人が経験する10日間の夏物語。ハセ、チカ、サク。純粋で透明感全開。神社で小学生と缶蹴りするシーンもなんか良かった。缶蹴り好きだった。鬼のスキを狙って缶を蹴った瞬間のヒーローに成れた!という感じ。これは、余談だった。いずれにしても、この作品、14歳の少年少女が美しく健全に成長していく。良い作品に出会えた。夏の終わりにピッタリでした。オススメします!特に高校生くらいの方へ!
2022/08/30
ぶんこ
前作で「長谷川調査隊」として活躍したハセ、サク、チカの3人組が2年生になりました。が、サクだけがクラスが別となってしまう。仲良し3人組だったのに1人だけ離れてしまうのは辛い。サクの募る疎外感が共感できて切なくなりました。そんな時、同じクラスになったバレー部の元気女子水瀬さんがハセを好きになり、サクに相談してくる。中2とは思えない長谷川調査隊の面々に、仄かな恋愛問題が浮上。猫探ししか調査対象が現れない調査隊は、夏休みをハセの親の田舎へ合宿へ。そこで出会ったヨダとハセには因縁が?ハセの成長が楽しみです。
2021/05/27
ミーコ
初読みの作家さん。表紙を見て 爽やかな青春ストーリーかと手に取ってみたのですが 中々 深いお話で色々 考えさせられる内容でした。中学生にしては幼い気もしましたが 桐子さんと出会ってから謎が気になり一気読みでした。一夏の冒険で ハセ・チカ・サクは成長出来たと思います。他の作品も読んでみたいと思います。
2017/11/26
信兵衛
中2生、ひと夏の物語。こんな夏休みを遅れたらどんなに素敵なことかと、ひたすら羨ましくなります。
2017/09/18
あっちゃん
前作も読んでいるので、やんわりと思いだしながら読了!今回は結構、中学生らしく恋バナがメイン!この作家さん独特の登場人物達が、ちょっとズレてて、いい子達なので、安心して読める(笑)次もあるのかなぁ?(  ̄▽ ̄)
2018/10/26
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