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記憶がウソをつく! (扶桑社新書) (扶桑社新書 79)

記憶がウソをつく! (扶桑社新書) (扶桑社新書 79)

記憶がウソをつく! (扶桑社新書) (扶桑社新書 79)

作家
養老孟司
古舘伊知郎
出版社
扶桑社
発売日
2010-06-01
ISBN
9784594062194
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記憶がウソをつく! (扶桑社新書) (扶桑社新書 79) / 感想・レビュー

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hk

「情緒の古舘」と「知性の養老」による脳の構造にまつわる対談書籍。この対談著者のチョイスからして感情vs論理という対立構図となっており、さしずめこれは「脳構造縮図の入れ子型ノベル」だ。かたや滑舌よくしゃべり倒す古舘節が文章によって秀逸に再現されており、かたや怜悧な頭脳で物事の本質をえぐってみせる養老氏の鋭敏さに節目節目で貫かれる。更にこの新書のオリジナルが2002年に上梓された単行本というのも特筆すべきだ。というのも本書主題である「記憶が改ざんされる」という現在では主流となった学説も当時は傍流だったからだ。

2019/10/23

anco

記憶についての対談。記憶は物語にしないと落ちてしまう。利き手・足はいざというときに困らないようにするため。感情はバイアスをかけた計算装置。ひらめきと論証のプロセスは違う。脳がものすごく活性化されると、主観的な時間間隔は延長する。自転車や水泳を忘れないのは、全身が関わっているから。自分の身体についてイメージしていることは、脳の中で起こっていること。聴覚細胞は周波数別に分かれているために必要な音以外の周波数を抑制できる。絶対音感でない人は音のパターンを認識できている。情報は止まっている、変わっていくのは人間。

2015/07/31

マッピー

記憶って、言葉なんだと改めて思った。言葉を知らない乳児の頃の記憶がないのは、そういうことかと。言葉だからこそ上書き保存ができ、記憶が変化していく。つまり記憶がウソをつく。想い出の味や匂いで喚起される記憶など、言語化できない記憶もある。失った手足の感覚(遺体・痒いなど)というのも、記憶の混乱である。なるほど~と思うことがたくさん書いてあるが、肝心の「記憶がウソをつく!」は、日常的に実感している、分かりきった事実であるのが情けないところ。想い出がいつも美しいのも、もちろん記憶がウソをついているからである。

2016/01/21

bittersweet symphony

オリジナルは2002年の単行本。刺激を受容してリアクションする脳のシステムに依存するリアリティの脆弱さという基本ラインはいつもの養老さんの著作どおりですが、古館さんの感受性とか言語化能力に引っ張られていつも以上に深いわりに明快な議論になっているように思います。養老さんがよく語ることではありますが、自分が変化して情報は変化しないのが実状なのに自分は変化せずに情報が移ろっていると考えてしまっているために色々問題がある、という話も再認識したいポイント。

2010/06/10

魚京童!

http://kuzirappa.blog.fc2.com/blog-entry-1073.html

2013/10/21

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