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ニューヨークで考え中(2)

ニューヨークで考え中(2)

ニューヨークで考え中(2)

作家
近藤聡乃
出版社
亜紀書房
発売日
2018-01-18
ISBN
9784750515137
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「ニューヨークで考え中(2)」のおすすめレビュー

新しい環境へ出る新社会人にもおすすめ! 等身大のつれづれニューヨークライフ

『ニューヨークで考え中』(近藤聡乃/亜紀書房)

 タウンガイドで紹介されるニューヨークは煌びやかで、どこかギラギラしている。しかし、本書『ニューヨークで考え中』(近藤聡乃/亜紀書房)を読むと、今まで知らなかったニューヨークの姿が見えてくる。

 本書は著者である近藤氏の実体験に基づいて描かれたコミックエッセイだ。文化庁の「新進芸術家海外研修制度」の研修員として選ばれたことをきっかけに、ニューヨークで暮らし始める。当初は1年だけ住む予定だったが、ニューヨークの魅力に触れた近藤氏は現地で結婚をしてしまうまでになったのだ。

 近藤氏の目に映るニューヨークは、日本と違い、チップが習慣化されていて、外食代が高い。日用品も値が張り、日本でなら200円前後で買えるようなトイレットペーパーにも1000円近く支払わなければならない。こうした事実を見ると「日本のほうが住みやすいのでは?」と思うかもしれないが、ニューヨークには人を虜にしてしまう魅力がある。

 例えば、国籍を気にせず気さくに話しかけてくれる人が多くいたり、年齢や人目を気にしてしまうような服装を受け入れてくれたり…

2018/3/26

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お互いべた褒め! 矢部太郎×近藤聡乃「ニューヨークでも新宿でも考え中、近藤さんと僕」イベントレポート

矢部太郎さん、近藤聡乃さん (C)新潮社写真部

 21万部を超える大ヒットマンガ『大家さんと僕』を生み出し、第22回「手塚治虫文化賞 短編賞」を受賞したカラテカの矢部太郎さんと、3年ぶりとなる待望の第2巻が今年発売となったマンガ『ニューヨークで考え中』の近藤聡乃さんが、神楽坂「la kagu」で「ニューヨークでも新宿でも考え中、近藤さんと僕」と題し、トークを繰り広げました。

『ニューヨークで考え中』(近藤聡乃/亜紀書房) 近藤聡乃 1980年千葉県生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒。文化庁新進芸術家海外留学制度、ポーラ美術振興財団の助成を受け、2008年よりニューヨーク在住。アーティストとしてアニメーション、ドローイング、油彩画、マンガなど様々な作品を発表している。現在Webマガジン「あき地」で『ニューヨークで考え中』(亜紀書房)を、『ハルタ』で『A子さんの恋人』(KADOKAWA)を連載中。

『大家さんと僕』(矢部太郎/新潮社) 矢部太郎 1977年東京都生まれ。東京学芸大学教育学部除籍。高校の同級生だった入江慎也と97年にお笑いコン…

2018/4/25

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書店探訪vol.1 個性溢れる選書が魅力【SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS】

 アマゾンを検索すれば、どんな本でもすぐに見つかる今の時代。それでも人が書店に足を運ぶのは、「こんな本があったんだ!」という新しい本との出会いを期待しているからだろう。

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 たとえば「ライフスタイル棚」と「食の棚」。ここには喫茶店や日帰り登山のガイド本もあれば、博物学の巨星・南方熊楠のマンガ『猫楠 南方熊楠の生涯(角川文庫ソフィア)』(水木しげる/角川書店)もあるし、世界的植物学者のエッセイ集『牧野富太郎 なぜ花は匂うか』(牧野富太郎/平凡社)もある。

 店内には「文芸」「食」などのジャンルごとに本が並ぶが、ビジネス書の棚はない。売れ筋の文庫を並べた平台には、新刊に混じって『貧乏サヴァラン(ちくま文庫)』(森茉莉/筑摩書房)、『風に訊け(集英社文庫)』(開高 健/集英社)などの古典や、おもしろさも読みやすさも抜群の『プチ哲学(中公文庫)』(佐藤雅彦/中央公論新社)のような本…

2018/3/21

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ニューヨークで考え中(2) / 感想・レビュー

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buchipanda3

間もなく新刊が出るので。ニューヨーク在住の漫画家さんの日常エッセイ。何ということのない話なのだけれど、海外で暮らす日本人のちょっとした気づきみたいなものが面白くて、ふむふむそうなんだとつい読んでしまう。著者のパートナーはアメリカ人で、漢字を習ってそれを披露する話を読むと「A子さんの恋人」と重ねていたりする。他にはアメリカ人女性の化粧とすっぴんや券売機で感じる日本人がマイノリティだということなど。食べ物ネタもテッパン。子供が嫌う芽キャベツ。あとゴールデンブラウンのケーキに甘いジャムのお菓子にはなるほどと。

2020/12/01

アキ

2015年4月16日からのニューヨークの日常を描いている。Astoriaからマンハッタンに向かう地下鉄NQラインに乗りながら次は何を描こうかなと考える生活も6年半続けてきた。こちらで暮らし始めると日本語が恋しくなる。日本語で読む読書がより好きになった。住み慣れたアストリアから引っ越しをした。20歳上のミュージシャンと結婚してSOHOに住むことになった。夫は日本語を学んでいる。著者は英語がなかなか上達しない。お互いの言葉を学ぶのは、言葉が相手の一部だから。ソーホーの街を歩きながら考える。次は何を描こうかな。

2023/09/15

どんぐり

シリーズ2巻目の漫画。71話から始まり140話に終わる、2015年4月~2017年12月の2年半にわたる絵描きのニューヨーク生活の記録。アーティストビザでNY生活7年目、20歳年上のアメリカ人と結婚。お相手はチェロ奏者で、大学生の娘が一人いる。婚約期間1年4か月を経て、マリッジライセンスをもってシティホールで挙式。新しい生活の始まり。日本語を熱心に勉強するパートナーが、難しい漢字を覚えたり、「愛羅武勇」などヘンな文字列を楽しんだりする。→

2023/09/01

コットン

ニューヨークの生活コミック。MOMAの常設展に何回も行けたり、音楽をする人が身近にいたりとニューヨークライフを満喫している様子。ただ、地下鉄の自動販売機の言語選択が英語、スペイン語、中国語、韓国語のみで、日本人はマイノリティと認識するなどの一面も…。

2018/01/31

Vakira

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2020/08/06

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