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別れの季節 お勝手のあん (ハルキ文庫 し 4-11)

別れの季節 お勝手のあん (ハルキ文庫 し 4-11)

別れの季節 お勝手のあん (ハルキ文庫 し 4-11)

作家
柴田よしき
出版社
角川春樹事務所
発売日
2024-02-14
ISBN
9784758446198
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別れの季節 お勝手のあん (ハルキ文庫 し 4-11) / 感想・レビュー

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しんごろ

出会いがあれば別れもある。そして、人生は必ず岐路がある。やすも大きな岐路に立たされたね。今は別れがあっても、いつか会える別れ。やすが選んだ道。やすの周りは素晴らしい人達に囲まれているのだから、きっと困難を乗りこえて、料理人という目指す道を、ただひたすらに突き進んでほしい。今作は料理の描写が多く、読んでいるとお腹がすいたよ(笑)。気がつけば、やすも二十歳。時は安政七年、三月三日。時代は更に大きく動く。続きが待ち遠しい。

2024/03/10

タイ子

シリーズ第9弾。タイトルの別れとは?何だか落ち着かない気持ちで読み始める。あんちゃんも成長するにしたがってただその場だけでは済まなくなっているんですね。料理が上手くなるほど立場が、それを求める人たちが…。嬉しいけど寂しい。そして、切ない。薬種問屋に嫁いだお小夜さんが息子の事で悩み里帰りをするという。あんちゃんに打ち明けた想像外の胸の内。紅屋の大奥様があんちゃんに言う「あなたの料理の才を信じればおのずと道は開けます」分かれ道は人生に付きもの、どう選ぼうと自分で選んだ道なら悔いなく進んで欲しい。時は安政7年。

2024/03/07

のぶ

シリーズ9作目にして自分が読んでいるのは4作。全部読んでいなくても話の流れはだいたいわかる。今回も物語の筋立てそのものより、おいしい料理の数々につい目が行ってしまう。本作の柱は女性の自立、子を真に思う親心などに大好きな友人を思う心。女性として江戸時代という自立し辛い時代に料理人を選び、それが叶う素晴らしい仲間や師匠を得たおやすの将来は?そして最後には別れがやってくる。それが永遠の別れでなくてもやはり悲しいものだ。シリーズの今後がどうなるのか目が離せなくなった。次作を楽しみに待とう。

2024/03/17

ゆみねこ

料理の道に邁進し、紅屋でおやすの存在は欠かせないものに。世間は戊午の大獄でざわつき不安に思う日々、そんな中、十草屋に嫁いだお小夜さまが病弱な息子のことで悩み、里帰りをして、おやすに心のうちを語る。タイトルに不安を感じながら読み切ると、おやすの健気な決意に涙が…。そして迎えた3月3日の雪の朝、おやすは時代の流れとどう関わってゆくのか?美味しそうな料理に空腹を感じながら読了。

2024/03/31

itica

人は幾度か人生の岐路に立たされる。今になって振り返れば、あの時こうしていれば人生が変わったのだろうかと思う時がある。やすが料理人として腕を上げながらも、人生の選択に苦悩する姿は痛々しい。しかし自分で選んだ道だ。この先どんな困難が待ち受けようとも、やすなら大丈夫だろう。紅屋は皆良い人ばかりだが、特に大旦那の懐の深さや優しさに感銘を受けた回だった。やすは恵まれているなあ。

2024/03/05

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