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東北・蝦夷の魂

東北・蝦夷の魂

東北・蝦夷の魂

作家
高橋克彦
出版社
現代書館
発売日
2013-03-15
ISBN
9784768457009
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東北・蝦夷の魂 / 感想・レビュー

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たいぱぱ

高橋さんの東北愛グレイテスト・ヒット集と言ったところでしょうか、今までの著作を多数引用して、蝦夷をはじめ東北のあまり知られていない偉人を紹介しています。未読の『炎立つ』『天を衝く』の引用はさっとしか読まないように避けてました(笑)。名前しか知らない織豊時代の武将・九戸政実に強く興味が湧きました。ラストの「東北のイメージを作ったのは誰か?」「東北弁への軽視」の理由が悲しかったな・・・

2019/07/26

ヒデキ

東北生まれの著者が、何故、蝦夷を主人公にした小説を書き続けているのかを知ることができたと思います 自分たちの地元の歴史を知らないのに教科書やドラマで見た歴史を唯一のものと思わさせられていた私たちの姿に気づかせてくれました。 生まれた地域の庶民の歴史を知らなくてはなりませんね また、東北の稲作は、支配の方法として使われたという記述にそのために江戸時代以降の飢饉が起こったと思うと哀しい気持ちになってしまいました

2021/06/11

あきあかね

 阿弖流為、前九年·後三年合戦、平泉滅亡、奥州仕置、戊辰戦争ー。東北の地は、金や馬といった資源を狙う中央政権から五度攻められ、全て敗れている。勝者により書かれた歴史では、自身の平穏なくらしを守り抜くために応じた戦いであっても、中央に抗う「まつろわぬ民」とされ、嘲りの対象となる。 『火怨』『炎立つ』『天を衝く』など、これまで著者は、中央の理不尽な権力に対して立ち上がり、無念の中で命を落としていった東北の武人たちを描いてきた。十万の秀吉軍にわずか五千の兵で奮戦した九戸政実、源頼義の横暴に反旗を翻し⇒

2021/08/08

てん

蝦夷を主人公とした小説を多く書いている著者が、歴史上の東北の節目について紹介し考察する。現在まで残っている公式の記録は、当時の中央政権の視線や都合で書かれており、一方の当事者である東北についての内容がないという点は新鮮に感じた。古代から戊辰戦争までの東北の歴史のトピックを概観できる。一方で、自らの著作をかなり多く引用している点、これは誤りでは?という箇所がいくつかある点はちょっと残念。

2021/05/12

makio37

再読。同じ東北人の目から見ても、今回は著者の被害者意識が少し過剰に感じた。しかし、著者の推測の域を出ないとしても、書かれている内容はどれも興味深い。序盤の国譲りの物語もそうである。出雲を侵略したヤマト族が「和」から正式に国を譲ってもらったことにし、邪馬台国と「和」を合わせた大きな和=「大和(ヤマト)」と称したと。畿内から逃れ東北と九州に定住した者はそれぞれ蝦夷・隼人と呼ばれるようになった、と。自分が出雲の「和」の国から逃れてきた「ひのもと」の民の子孫なのだと考えると、楽しい。

2019/09/29

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