小説紹介・けんご、『N』を紹介し品切れ→2か月で4回の重版へ。「ずっとターゲットを変えていない」投稿のスタンスを語った独占インタビュー
けんごさん
2021年10月に発売された道尾秀介氏の連作短編『N』(集英社)が、今年のはじめ、書店やネット書店から姿を消した。時を同じくして、集英社文芸書のXには「『N』の重版決定」という文字が。小説紹介のけんごさんがYouTubeとTikTokで『N』を紹介したことで、爆発的に売り上げが伸びたとか。
けんごさんは、2020年11月頃からTikTokで小説紹介の投稿をスタート。そこで紹介された本に次々と重版がかかることから、「けんご重版」という言葉まで生まれた。
先日投稿された『N』の動画は、YouTubeとTikTokの合算で500万再生を突破。小説を読んでこなかった人たちにまで読書の楽しみを広げている。本稿では、『N』の投稿に関することや、けんごさんの小説紹介の極意、若い世代と本の関係などについて本人に伺った。
●小説は他のエンタメより賞味期限が長い
——『N』が発売された約2年前にも、TikTokで紹介動画を投稿されていました。どんなきっかけで『N』に出会ったのでしょうか。
けんごさん(以下、けんご):『N』は出版前からかなり話題性が高く、僕…