何が「いただく」ぢゃ!
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「何が「いただく」ぢゃ!」のおすすめレビュー
和食コース料理の順番に物申す!? 作家・姫野カオルコ独特の視点で叩き斬る痛快食エッセイ
『何が「いただく」ぢゃ!』(姫野カオルコ/プレジデント社)
巷には食にまつわるエッセイが数多く存在していて、私は食エッセイを見つけるとついつい手に取ってしまう。どうして食べ物の話にこうも惹かれてしまうのだろうと不思議に思うが、きっと「食べること=生きること」という人間の本能が関係しているのではないかと勝手に思っている。そんな数ある食エッセイの中でも、ひときわ異彩を放っていたのが『何が「いただく」ぢゃ!』(姫野カオルコ/プレジデント社)だ。本書は、常に食べ物のことを考えているという作家・姫野カオルコさんの独特な視点で綴られた痛快なエッセイとなっている。
姫野さんは食べるのも好きだがお酒も大好きな「上戸(じょうご)」。酒飲みということで、食事をする際には「お酒に合う食べ物」という基準で食べるものを選ぶことが多いという。一方、お酒が飲めない下戸(げこ)にとっては、食事とお酒には何の関係もなく自然とごはんに合うおかずを選ぶことになるため、上戸と下戸では根本的に味の好みが異なるというのだ。そんな彼女が警鐘を鳴らすのが、メニューについている「女性に人気!」…
2019/9/1
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何が「いただく」ぢゃ! / 感想・レビュー
starbro
姫野 カオルコは、新作中心に読んでいる作家です。著者のエッセイは、初読です。かなり、著者は酒と食に拘りがありますが、共感する部分も沢山あり、興味深く読みました。とりあえず、著者が新潟の地酒好きで良かったです。
2019/08/25
Kei
再読?!読メの登録機能がなければ、気づきませんでした。🥲少し古いのかな、食べ物屋さんでの喫煙については、今では改善されていますね。ところどころに、良い意味でも悪い意味でも、近江人を感じます。新しもの好きの正論者で、少し頑固。はい、偏見スミマセン。ひとつ、おもしろかったのは、人気食べもの系漫画の作者が下戸だと見破ったこと。まぁ、読んでればわかりますけれどね。
2023/04/20
kei302
食事とお酒のヒメノ的こだわりが興味深かった。料理が冷めることよりも、冷えたビールを優先する気持ち、よく分かる。書名になっている『何が「いただく」ぢゃ!』が最高。違和感あるあるだよ。「ホントに名コンビ?」には激しく同意。明太子には白いご飯。子どものころ牛乳嫌いだった私。ヒメノとはタメの学年。ロンパールームの「おやつ」のミルク おいしそうとヒメノも思っていたんだ。試してみたのも同じく。
2019/09/22
チャッピー
食エッセイ。「いただく」の乱発に感じる気色悪さ、日本酒の複雑な分類(純米=ソロ、醸造アルコール入り=デュエットと置き換えて考える)など、普段感じてた座りの悪さを見事に言語化してくれてありがとうございますと言いたい。特に「上戸と下戸のあいだに流れる深い川」に感嘆!いろいろと納得。私は著者と同じく上戸なので共感することいっぱいですごく面白かった。
2019/09/18
tetsubun1000mg
最近TVでよく使われてる「いただく」の違和感のもとがよく分かりました。 タイトルと違って中身は、作者が大変こだわりのある酒と食についてのエッセイ。 「チーズに会うのはビールではなくて白ワインだろっ!」と、食べ物に合わせてストライクゾーンが明確なので分かりやすい。 食も作り方から、なつかしい七輪を使った焼きさんまなど幅広い。 読んでしまうのが惜しくなる、読んでスッキリとして、食べて飲みたくなる本でした。 姫野カオルコさんおもしろスギ!
2019/09/18
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