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越境

越境

越境

作家
東山彰良
出版社
ホーム社
発売日
2019-07-26
ISBN
9784834253306
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「越境」のおすすめレビュー

『越境』の読後感が生温いわけは?――「台湾で生まれて日本で育った一個人」の世界と自分の境界を巡る旅

『越境』(東山彰良/発行=ホーム社・発売=集英社)

 タイトルにもある「越境」とは?

「境界線を越える」という意味だろう。それは国境にかぎった話ではない。わたしたちのまわりには、いくつももの境界線がある。初めて小説を書いたとき、わたしはそんな境界線のひとつを踏み越えた。(あとがきより)

 著者・東山彰良さんは1968年生まれ。台湾台北出身。5歳から日本と台湾を行き来するまで台湾で育った。10歳からは日本で育っている。中国の大学院博士課程に籍を置きつつアルバイト生活を送るなか小説を書きはじめ、2002年『逃亡作法 TURD ON THE RUN』で「このミステリーがすごい!」大賞の銀賞・読者賞を受賞。2009年『路傍』で大藪春彦賞、2015年『流』で直木賞を受賞。直木賞受賞時は、話題となった芸人・又吉直樹の芥川賞受賞と同時期だったため印象に残っている人も多いかもしれない。「あ~、そういえば」という感じである。ほかにも『僕が殺した人と僕を殺した人』で2017年織田作之助賞、2018年読売文学賞、渡辺淳一文学賞を受賞。精力的な活動が光っている作家のひとりで…

2019/10/18

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越境 / 感想・レビュー

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starbro

東山 彰良は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。エッセイは2作目です。バナナ人間とは、表面は黄色人種(中国人)ながら、一皮剥くと西洋かぶれ(白い)の人間の例えだったんですネ🍌🍌🍌 著者はかなりミーハー化しているような気がします。

2019/08/09

修一郎

地元ラジオでパーソナリティやって,出身大学で講義持って,地元紙で映画コラム書いて,一年に一つ小説出して,さらにブルースファンのテキーラマエストロで…,と地元福岡に根を張ったエンジョイライフぶりがにじみ出てくるお話の数々だ。越境文学の書き手たる自負はあまりないとおっしゃるけども,当時の台湾を切り取ってそれを日本語で表現できる書き手はそうはいないと思うぞ。肩の力が抜けて楽しいエッセイ集でした。ちなみにワタシもずっと「推稿」と思っていました。気づけて良かったです。

2019/10/13

Hisasi Hasida

そぅやなぁ~ッ !! 今の世の中、波風立てんようにするには 気に入らん事には優しさを装った無関心でやり過ごすのが賢明なんかも知れへんなぁ~ッ !!! って、思ったエッセイ 。。。

2019/10/16

nana&qoo

東山さんのエッセイ。アイデンティティや、直木賞受賞作の『流』について、台湾式育児やテキーラ、セクハラパワハラ感、自由についての考え。どれも、著者らしい見解で面白かったです。台湾生まれの5歳からはほぼ日本育ち。日本語、特に四字熟語を巧みに操り(→勉強になります♪)福岡に居住していて国籍は台湾。『越境』のタイトルにもつながる著者のルーツがよく伝わる1冊でした。リービ英雄さんとの対談も良かったです。やっぱり少しめんどくさい人ですが、愛すべき小説家の1人だと思います。

2019/12/08

ちろ

東山さんの内面はこんなに人間味が溢れているのかー!と心の中で微笑しつつ読みました。 もっと尖っている人だと思っていたのでギャップ萌えです☺️

2023/12/24

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