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自殺卵

自殺卵

自殺卵

作家
眉村卓
出版社
出版芸術社
発売日
2013-08-22
ISBN
9784882934516
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自殺卵 / 感想・レビュー

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秋製 

ショート・ショート集。初眉村さん。 ブラックユーモアに満ち溢れた作品だった気がします。面白く感じたり、これはちょっと・・・。というのもありましたが、楽しませていただきました。

2013/12/04

Mumiu

しゅるしゅるぺたぺたと歩く初老のおじさん。映像だとなんとも思わないけど、文字だとかわいすぎる。改行や行間も含めて言葉が可愛らしくて綺麗。文から感じるかわいらしさとは別の不思議とちょっとの怖さ。現実と幻想と異世界がちょっと交差する不思議な感覚。それぞれ遠い存在じゃなくて境界も曖昧なくらい近い。feel me.あなたに触れていないと、自分の存在すら疑わしく思っちゃうよ?

2014/02/10

おりん

まあまあ面白かった。 短編集。「豪邸の住人」と表題作の「自殺卵」、「ペケ投げ」の3つが面白かった。「豪邸の住人」は、結末の座りの悪さに味を感じる。「自殺卵」は、終末へ向かう様が淡々とした文体で描かれ、かなりショッキングな話。一番印象に残った。「ペケ投げ」は、寓意というか見立てを感じさせる話だった。近所同士、ダメなことはダメだと言える空気が昔はあったと言いたかったのかなと解釈した。締めの一文が面白い。全編通して、高齢者の心境がよく描かれていて新鮮だった。そりゃ気難しくもなるよね、っていう感じがしました。

2020/09/07

redbaron

歳をとった時、世間的には用なしになるのは必然で、だから自分はどんなふう生きてきたかを、ヒマに事欠いて覗くのだろうな。今までは何となく生きているから、今後あたしに覗かれるのを意識して、力を抜いて生きていこうと、まあ、そんなふうに後半のお話しを読んで思ったわけで。で、もう少し生きていても良いかしら。死ぬのを考えるのはそれからでも遅くないかしら。

2017/02/06

そうたそ

★★☆☆☆ 大手出版社なら刊行しないであろうレベル、というか内容の作品ばかり。勿論、それは作者自身も作中で述べているし、入院中などに作者が趣味として書いているような作品ばかりなので、そのような作品を拾ってくれた出版芸術社にむしろ感謝しなければならない。全盛期の眉村さんのような作品は無論ひとつも見られず、妻を喪い、食道癌を患い抗癌剤治療を受けながら自分の死までも意識し始めた現在の眉村さんの価値観が反映されたような作品になっている。どことなく死を覚悟し、人生をも達観している感じさえする作品集である。

2013/09/28

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