秩父夜祭直前! 秩父の隠れた名物?をご案内 『散歩の達人』編集長コラム【Vol.2】

ライフスタイル

2017/11/21

 ダ・ヴィンチニュースは、雑誌読者のことを一番よく知っている各雑誌の「編集長コラム」企画をスタートしました! 今回ご登場いただくのは『散歩の達人』の土屋編集長です。

 こんにちは。月刊『散歩の達人』の編集長の土屋です。今月号の特集エリアは「川越・秩父」。蔵の町で知られる小江戸・川越、レトロ建築など大正・昭和の面影を色濃く残す秩父。今回の特集ではその2つの街の魅力をできる限り紹介しています。どちらも埼玉県を代表する観光地ではありますが、この2つの街を特集で一緒に紹介するのは初めての試み。距離もだいぶ離れているし、共通点などないのでは?と思う方も多いかも。が、しかし! 意外に共通点も多いのです。例えば、川越は川越唐桟(とうざん)、秩父は秩父銘仙と、どちらも一世を風靡した織物の産地。ほかにも、どちらも和菓子が豊富だとか、古い建物が多く残っていることとか、ご当地百貨店があること(川越=丸広百貨店、秩父=矢尾百貨店)とか、いろいろあるのです。

 さて、今回は特集エリアから、秩父の魅力をご案内。秩父といえば「秩父夜祭」。日本三大曳山祭の一つとして有名で、花火をバックに豪華絢爛に装飾された傘鉾と屋台がずらり並ぶ様子は、一度は見てみたい冬の風物詩です。12月2・3日に行われますが、そちらの紹介は誌面に譲り、そのほかの秩父の隠れた?名物を2つご紹介しましょう。

 まずは「雲海」。山に囲まれた盆地というロケーションから雲海が発生しやすい秩父。東京から一番近い雲海スポットとして、近年人気なのです。明け方から7時半ごろまでに行かなければならないのですが、秩父市街地からすぐに行ける「秩父ミューズパーク」からも見られるし、11月は50%以上の発生率だというので、天気予報を確認してぜひ絶景に会いに行ってほしいです。残念ながら土屋は見られませんでしたが、運よく見られた編集部の佐藤によると、秩父の街が雲海に包まれるので、幻想的でそれは素晴らしかったそうです。誌面では三峰神社から見られる雲海も紹介しているので、そちらもぜひご覧ください。

秩父ミューズパークからの雲海。私も見たかった……。(撮影=編集部・佐藤七海)

 2つ目は「奪衣婆(だつえば)」。奪衣婆とは、三途の川のほとりで亡者を待ち受け、亡者の衣をはぎとる女の鬼。閻魔堂がある寺なら、閻魔さまと並んで祀られていることもあるものの、思いのほか数が少ないのですが、今回の取材では6つのお寺と1つのお堂で奪衣婆に出会えました。奪衣婆はそれぞれ特徴的で同じものがなく、すごい存在感を放っています。しかも本堂の前や縁側などに鎮座していたり、閻魔さまを差し置いてセンターを務めていたり、お堂に一つだけ祀られていたりと、奪衣婆が地域に親しまれていることを実感できます。中でも、金昌寺の奪衣婆は隣に有名な子育観音がいるのですが、子育観音を差し置いて本堂の真ん前に置かれているし、小鹿野町の武州街道沿いにあった飯田十王堂の奪衣婆は、堂内に十王が居並ぶ中、センターに鎮座しています。そのほか、個性的な奪衣婆が点在しているので、詳しくは「秩父十八乳を訪ねて」の誌面をご覧ください。

飯田十王堂にて。中央が奪衣婆なのはわかるのだが、閻魔さまがわからなかった。

金昌寺本堂前にて。手前が子育観音で奥に奪衣婆。奪衣婆の後ろまで見られるのは珍しい。

 もちろん、本誌では川越の情報も満載。名物のうなぎをはじめ、カフェやグルメも紹介しています。また、今盛り上がっている「昭和の街」や「うらかわ」も徹底取材。このエリアにゆかりのある人も、そうでない人も、ぜひ一度雑誌を手に取ってみてください。

小鹿野に行ったらぜひ食べたいのが「わらじかつ」。『安田屋』をはじめ名店が多い。

『散歩の達人』最新号は11月21日(火)発売!

『散歩の達人』12月号(交通新聞社)

土屋広道(つちやひろみち)

1972年生まれ。関西学院大学社会学部卒業後の1996年に株式会社弘済出版社に入社(合併を経て2001年に株式会社交通新聞社)。『鉄道ダイヤ情報』『旅の手帖』編集部を経て、2008年より『散歩の達人』編集部所属。2017年11月号より同誌編集長。