インテリア識者が語る「過酷だった現場!!」 『LDK』被害者の会

ライフスタイル

2018/3/3

 『LDK』という雑誌をご存じでしょうか。買ったことはないけれど、美容院で見たことがある、病院の待合室で読んだかも、という人もいらっしゃるのでは。最近では「dマガジン」でも好評です。一度でもご覧になった方はわかると思いますが、『LDK』は情報てんこもりの女性誌です。

 現在発売中の4月号では無印良品とそのそっくりさんを活用した、新しい無印ライフ特集。ほかにはコストコやホワイトニング、とみんなが気になっていることを幅広く取り上げています。フライパンのテストでは餃子を500個以上も焼くなどさまざまな検証を行い、本当に使えるアイテムを選びました。この春にはこの本から派生したコスメのテスト雑誌『LDK the Beauty』も月刊化になり、より多くの読者の方に注目していただいています。

 あ、申し遅れました。2016年から『LDK』の編集長を務めております、木村と申します。今回からダヴィンチ・ニュースでコラムを書かせていただくことになりました。よろしくお願いいたします。

『LDK』はズバリ「テストする女性誌」とうたっていますので、毎回毎回、本当にガチのテストをやっているから、検証が大変です。私たち編集も苦労話がたくさんありますが、識者の方やカメラマンさん、ライターさん、みんな思うところがあるはず。せっかくこんな場をいただいたのでここでは、いつも一緒に汗(ときに冷や汗)をかいて、頑張ってくださっている皆さんのお話を聞いてみようと思います。

 タイトルはいろいろ考えたのですが「LDK被害者の会」。被害者っていうとちょっとびっくりしちゃうかもですが、まあ、何でもグチってくださいというスタンスです。ご協力いただいている皆さんには、けっこう無理なお願いをする機会は多いんですよ。雑誌を作るうえで一番大事にしたいのは読者利益。なので、どうしてもみなさんに「ご協力」という名のムチャブリは発生してしまうんです。罪滅ぼしになるかどうかわかりませんが、本コラムではいろんな方にご登場いただいて『LDK』への思いの丈を好き勝手語ってもらい、たまりたまった鬱憤を晴らしてもらいたいと思います。

LDK被害者の会 会員No.1収納インテリアアドバイザー大橋わかさん

 LDK被害者の会、会員No.1は収納インテリアアドバイザーの大橋わかさん。『LDK』草創期から、インテリア系の取材でお世話になっている識者さんです。ハウススタジオや、モニターさんのお宅などで日々活躍してくださっている大橋さんは、長く『LDK』を見てきた方なのでツッコミも多いのでは?

収納インテリアアドバイザー。整理収納をサポートしつつインテリア作りも提案する「株式会社おうちデトックス」の代表

木村:大橋さんと『LDK』との付き合いも、もうだいぶ長いですよね。

大橋:まだ月刊化される前の「vol.2」号からですね。私はまだこの仕事を始めて間もなかったですし、メディアでもほとんど露出していないのに、なぜ私? と不思議に思いました。

木村:2012年からだから、もう6年!

大橋:編集者の方が私のブログを見つけてくださって、ご連絡いただいたんですよね。よくぞ得体の知れない人物に声をかけてくださったと、今も不思議でなりません。

木村:いつもインテリアや収納の企画でご協力いただいてますが、大変だった思い出はありますか?

大橋:過酷だった現場を数えたら両手の指じゃ足りないかも(笑)

木村:そ、そうですよね……。とくに思い出に残っているのはどんな回だったでしょう?

大橋:ハウススタジオでの撮影はいつも大変ですよ。本当にものが多いんです。人が入れるくらいの段ボールが20個くらい? 山積みのグッズからものを探し出すのが本当大変。地震でぐちゃぐちゃになった後のようなスタジオの一角でスタイリングカットを撮影します。

木村:格好良いイメージカットになるよう尽力いただいていて、本当感謝です!

大橋:『LDK』のカメラマンさんはみんなディスプレイがうまいですよね! それに夜中でも真昼のようなライティングに命をかけてくれるんですよ。

木村:カメラマンさんにもいつも助けられてます。

大橋:カメラマンが、言われたものを撮るのではなく、一緒に誌面を作っているというのも『LDK』の特徴ですね。

人気情報番組『ミヤネ屋』の取材クルーが入った際の一コマ

木村:でも、その撮影に至るまでもかなり長い道のりですよね。

大橋:そうですよ! まず打ち合わせ、そして買い出し、それから検証したりモニターさんのお家に行ったり。撮影できるのはその後ですからね。そこまでの苦労も少なくありません! 朝から夜までひたすら検証ってこともあります。他の雑誌でご一緒した編集プロダクションの方が、「晋遊舎の仕事ができたら、ほかは大体できますね」とおっしゃってました(笑)

木村:そうですね、その大変さが読者利益につながっていると思うんですよ。撮影以外では、どんなことが心に残っていますか?

大橋:買い出し! 船橋のダイソーで10万円分、渋谷のセリアで8万くらいの買い出しをしたときのレジの緊張感は忘れられません。後に並んでいる人の視線が怖すぎて、振り返ることができませんでした。あんなに猛スピードでレジの人を手伝って、袋詰めしたことはありませんよ!

木村:ほかの雑誌だったらあまりやらないのでしょうが、識者の方に買い出しにお付き合いしてもらうことも多いですね。そのほうが本当にオススメの商品や旬のアイテムがわかるんですよ。

大橋:編集の人もみんなスゴいですよ。若者だったら「恥ずかしい」と思ってしまうような大量のレジ袋も、みんな平気な顔して渋谷の街を持って歩くんですもん。20代女子も捨てたもんじゃないな、と思いました。

木村:若い編集も多いですからね。みんな頑張ってくれてます。

大橋:そう、みんな若い! だからちょっと時間の感覚おかしいですよ! 私の仕事が予定より伸び、19時頃に編集部におうかがいする予定だったのが21時頃になってしまったことがあります。編集さんに「それでもよいので待ってます!」といわれてしまい。内心は、疲れたよ……。明日じゃダメかい? とツッコミたくなりましたが。結果、1時半頃にタクシーで帰りました。

木村:その節は、本当すいませんでした! そろそろ、この対談もおしまいのお時間が迫ってきているのですが、ほかにいっておきたいこと、ございますか?

大橋:えっ、もう終わりですか。じゃあ言わせてください! 体力的にきつい! 拘束時間長い! 買い出しとかありえない時間かかるし! 原稿確認とかありえない時間に来るし!

木村:全部に「!」が付いてる……。ほ、本当すいません!

大橋:それでもね、年々みなさんの創意工夫のおかげで、どんどん仕事がやりやすくなっていますよ。

木村:そういっていただけるとありがたいです。

大橋:あ、でもこれだけは言っとかないと。編集部にものが増えすぎ!! うかがう度に片付けたい衝動に駆られます。せっかく引越しでキレイになったのに。

木村:すいません。これからも編集部一同頑張ります! 編集部を片付けられるかどうかはまた別の話ですが。

大橋:編集部、ちゃんと片付けてくださいよ! せっかく片付けの特集いっぱいやっているんだから。

「LDK被害者の会」いかがだったでしょうか。本当はもっとたくさん、素敵なエピソード(グチ)を語っていただきましたが、今回はこんなところで。お話をうかがって思ったのですが、インテリアの特集は本当、識者の方に頼りっきりです。買い出しを手伝ってくださったり、1日中検証をしたり、よい品を見出すところから、読者に、この家具欲しい、という気持ちを持ってもらえるような素敵な写真のコーディネートまで、一生懸命やってくださってます。4月号にもたくさんキレイな写真が載っているので、ぜひご覧ください。現場が修羅場だったとはとても思えません(笑)。次回はどなたに語ってもらおうかなあ。料理系の先生方、お掃除や洗濯のプロ、カメラマンさんにライターさん、いくらでも「被害者」がいるので、このコラム、長く続けられそうです。今後ともよろしくお願いします。

『LDK』2018年4月号は、2月28日(木)発売!

『LDK』2018年4月号

木村大介(きむらだいすけ)
1978年生まれ。東京都出身。生活情報紙記者、広告・広報制作を経て2010 年入社。2016年から同誌編集長に。昨年は、コスメ系姉妹紙『LDK the Beauty』を創刊し、兼任中。