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灰谷健次郎

職業・肩書き
作家
ふりがな
はいたに・けんじろう

「灰谷健次郎」のおすすめ記事・レビュー

  • レビュー・書評

涙なしでは読めない不朽の名作。多様性に戸惑い、生き方に迷えるすべての人にすすめたい1冊

涙なしでは読めない不朽の名作。多様性に戸惑い、生き方に迷えるすべての人にすすめたい1冊

『兎の眼』(灰谷健次郎/角川文庫)

 歩み寄っても心を開いてくれない人や、努力しても分かり合えない人、住む世界が違う人と出会ったとき、距離をとったり無視したりすることは簡単だ。「多様性」への理解が求められる中でも、困難さを感じる相手を前に、億劫さを感じてしまうこともあるだろう。だがそんな姿勢は、この世界で暮らすことを放棄するのと、イコールなのではないだろうか――読むたびにそんな問いを私に投げかけ、「真摯に生きる」を怠けがちな私の肩を優しく叩いてくれるのが、『兎の眼』(灰谷健次郎/角川文庫)だ。

『兎の眼』は、児童文学作家の灰谷健次郎氏によって1974年に刊行された小説。舞台は、とある工業地帯の老朽化したゴミ処理所がある町の小学校だ。煙霧で空気は淀み、人家にも学校にも処理所から出る灰が降る。処理所の隣には、危険な仕事を負う臨時職員が暮らす長屋があり、小学校には、彼らの子どもも、役所の正職員や商店街で店を営む人、会社経営者の子どもも通う。つまり、子どもの生活格差の大きい小学校だ。

 主人公は、大学を卒業して赴任したばかりの小谷芙美先生。医者の一人娘で泣き虫…

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「灰谷健次郎」の本・小説

星砂のぼうや

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作家
灰谷健次郎
出版社
童心社
発売日
1993-06-01
ISBN
9784494012299
作品情報を見る
子どもの詩が生まれた (きりんの詩集 1)

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作家
灰谷健次郎
出版社
理論社
発売日
1986-06-01
ISBN
9784652040034
作品情報を見る
砂場の少年 (角川文庫 は 20-22)

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作家
灰谷健次郎
出版社
KADOKAWA
発売日
2000-02-01
ISBN
9784043520244
作品情報を見る
天の瞳 最終話 (角川文庫)

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作家
灰谷健次郎
出版社
KADOKAWA
発売日
2009-07-24
ISBN
9784043520374
作品情報を見る

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