村山由佳、有栖川有栖ら7人が描く「猫」小説アンソロジー。種族の異なる生きもの同士の交流を描いた物語
現在私は、山奥の古い一軒家を借りて暮らしている。聞こえるのは鳥と虫の声のみ。だが、そこに時々「にゃあ」という声が混じる。そう、猫である。この家に越してきて間もない頃から、黒と白のハチワレ猫が連日我が家を訪れるようになった。警戒心が強い子な…
現在私は、山奥の古い一軒家を借りて暮らしている。聞こえるのは鳥と虫の声のみ。だが、そこに時々「にゃあ」という声が混じる。そう、猫である。この家に越してきて間もない頃から、黒と白のハチワレ猫が連日我が家を訪れるようになった。警戒心が強い子な…
身近な誰かが“犯罪者”になる。私たちは、その可能性を普段あまり考えない。だが、殺人を含めたあらゆる犯罪において、加害者となるか否かの境界線を越えるハードルは、実はそんなに高くない。それが、顔見知りによる怨恨の場合であれ、偶発的な事故であれ。…
どっしりとした重厚な長編ミステリーもいいが、技巧の光る短編ミステリーで「そうきたか!」の驚きを味わいたい。そんな人におすすめなのが『切願 自選ミステリー短編集』(長岡弘樹/双葉文庫)。2003年のデビュー以来、120編以上もの短編を発表して…
2021年と2022年のお正月にスペシャルドラマとして放送された『教場』。小説家・長岡弘樹さんの「教場」(小学館)シリーズが原作で、警察学校を舞台にした物語です。隻眼白髪の主人公・風間公親を木村拓哉さんが演じたことを覚えている方も多いのではないで…