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「万城目学」のレビュー・書評

『鴨川ホルモー』『プリンセス・トヨトミ』の万城目学が描く「脇役」たちの生き様とは

『鴨川ホルモー』『プリンセス・トヨトミ』の万城目学が描く「脇役」たちの生き様とは

 自らの人生を「ヒーローにもヒロインにもなれない脇役人生」と嘲笑う者の多くは、本当は、舞台にすら上がっていないのかもしれない。「自分の人生を歩む」のは、どうしてこんなにも難しいのだろう。他の人と自分の能力差に絶望。何をするのもムダに感じて、人の後を追えば、正しい道を歩けるように錯覚してしまう。だが、自分の足で歩くことこそ必要なのだ。たとえ、その道が険しくとも、見える世界は一変するに違いない。  「脇役」と呼ばれる存在に温かなスポットライトを当てた作品がある。それ…

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濱田岳&岡田将生W主演映画『偉大なる、しゅららぼん』は、万城目が描き出す、日本版ハリーポッター!?

濱田岳&岡田将生W主演映画『偉大なる、しゅららぼん』は、万城目が描き出す、日本版ハリーポッター!?

エンドレスリピートする変わり映えのしない日々の中で、「どうして私は普通の人になってしまったんだろう」と空しくなる。”小さい頃は神様がいて、不思議に夢を叶えてくれた” なんて歌があるが、本当に昔はその通りだった。「自分には特別な力がある」「特別な存在なんだ」と本気で信じていたはずだ。そんな時代があったことを万城目学の作品は毎回思い出させてくれる。自分の中に埋没していた特別な力を呼び起こしてくれるような気さえする。だからこそ、こんなにもワクワクさせられるし、ページを捲る度…

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もうひとつの万城目ワールドは極上の「童話」

もうひとつの万城目ワールドは極上の「童話」

一風変わったファンタジーを書かせたらもうこの人の独壇場、という作家が万城目学。本作はセンスの良すぎる元気いっぱいの小学生・かのこちゃんと、その外飼い猫で、どこか気品漂うアカトラの雌・マドレーヌ夫人が主人公。この2人(?)の視点から語られる「実はなんてことのない日常風景」を、雰囲気たっぷりに描いた作品。 犬・猫を含む全ての登場人物があまりに魅力的。何よりかのこちゃんの目を通して見える世界は間違い無く遠い昔の我々にも「見えていた」はずの世界で、1篇を読み終えるたびに…

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任侠に似た人情。ありえない設定にわくわくする、現代の合戦小説

任侠に似た人情。ありえない設定にわくわくする、現代の合戦小説

うわあーーーー、大阪行きたーーーーい。 瓢箪もって歩きてぇぇぇぇぇ。 と、読み終えたあとジタバタするくらいに著者の大阪愛が溢れたこの小説。「ええ!そんなんアリ!?」というその発想の驚きが面白さのキモなので、がんばってネタバレせずに紹介したいと思います。まだるっこしいわ!という人は、私のレビューなぞより、とっとと作品を読むことをオススメします。 5月末日木曜日、大阪完全停止。その事態は、大阪以外の日本人はだれも知らない。知っているのは、会計検査院から派遣された…

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