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空を飛ぶパラソル (角川文庫)

空を飛ぶパラソル (角川文庫)

空を飛ぶパラソル (角川文庫)

作家
夢野久作
出版社
KADOKAWA
発売日
2021-02-25
ISBN
9784041109724
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ジャンル

空を飛ぶパラソル (角川文庫) / 感想・レビュー

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ジンジャー(C17H26O4)夏季休暇中

読みきれていないが一旦読了とする。表題作は汽車に飛び込む女を新聞記事のために見殺しにした記者の話。根拠なく書いた記事は更に人を死に追いやり、結果4人が死んだ。女、胎児、老婆、女の夫。気分が悪くなる程の嫌悪感。墓場で黒と緑と赤の滴雫を引きずり散らし、ダラリと垂れ下がった鯉幟が酷たらしさを物語る。記者の末路がその幻影の中にあることが読者にとっての救いかもしれない。空中に舞い上がったパラソルの群青と淡紅色だけが鮮やかである。『いなか、の、じけん』はショートショート。お間抜けで面白味のあるものもあったが食傷気味。

2021/06/05

たぬ

☆3 8編のうち半分は既読。どうにも夢野久作って作品の出来に差がありすぎるんだよなあ。『ドグラ・マグラ』や「瓶詰の地獄」「少女地獄」なんかはとても面白かったけど、ここのタイトル作なんて内容以前に4月31日が回収されてない…えっ校正かけてないの?? 「老巡査」はわりと良かったです。

2021/12/05

有理数

夢野久作の幻妖不穏な世界が詰まった短編集。解説の東雅夫が言うように「夢野久作の超人気作!」みたいな作品はあまり無い。しかし、それでもここまで面白いとは……。まさに「夢野久作ワールド」としか言いようがない世界観が炸裂している。美しい女性、白昼夢、猟奇描写の中で起こる心理的葛藤、そして再び夢――。ショートショートが立ち並ぶ「いなか、の、じけん」「怪夢」は、まさに連続性のない夢のよう。徹底的に現実に寄り添いながら、立ち位置がわからなくなるような表題作や、夢野節炸裂「キチガイ地獄」など。巻末を飾る「白菊」は名作。

2021/03/14

まめこ

★★★★★線路に石を置いた3人の中で1番罪が軽いのは、スットントン節の喜劇、頰冠りの男と警官の勘違いの勘違い、心中し損ねのスイートポテトー、アリバイの意味とは?「いなか、の、じけん」残酷な平和さがオカシイ。石狩川で見つかった仮死状態の男が明かす炭鉱王の絶対の秘密「キチガイ地獄」、久作版夢十夜「怪夢」、脱獄囚虎蔵を戦慄させる少女「白菊」どれもよかった。カタカナ使いがゼツミョー!

2021/04/23

ちぇけら

一番奥の病室から、殺してお呉れ、殺してお呉れと声がする。唾を飲み込んで病室を覗いて見ると、ひどく痩せた女が魘されていた。分厚いカーテンの隙間から月明かりが溢れてリノリウムの床を照らす。キラと私の手元が光る。ナイフの刃に月明かりが反射したのだ。すると女は安心したように、私を抱きすくめた。ヤット来たのね。綺麗な赤い血が女を染めていた。…幾時間が経ったろうか、呆然としているうちに空が明るんできた。部屋には女も、血もなかった。私はベッドに横たわっている。ねえ、あなた、いったい私は誰…なのでしょう…ねぇ、あなた…

2021/06/27

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