冥土行進曲 (角川文庫)
冥土行進曲 (角川文庫) / 感想・レビュー
Porco
1編目の「狂人が笑う」が大多数の人が認識しているだろう夢野久作作品らしさを自分も感じ、期待に読み進めたが怪奇幻想という要素はそのあと続く作品群を終えるたびに、掌編だが話のキレがある「縊死体」や女を争う鉱夫の怪奇も織り混ざった「斜坑」など中々面白いと思えたが、いかんせん自分の知識から期待していた夢野久作作品として想定してた作品群とは、出されたものが異なっていたため残念な気持ちが多く出てしまった…読む前の期待値が高すぎた。
2023/12/03
ふーま
夢野久作短編集。最初の「狂人は笑う」はまさに夢野久作短編という感じで好みでしたが、他の短編は船内を舞台にした愛憎劇やオカルトものが多 めだった印象。爆弾太閤記、規制がかかってるのかわざと伏せてるのか✕✕表記が多く、中盤特に内容を理解しづらかったんですがまさかの展開に驚きました。こういうラストって夢野久作小説では珍しいかも? 最後の冥土行進曲が特に好みでした。
2024/01/26
Kai
ドグラマグラ読むかすごく悩んでいて、こっちは短編集で読みやすそうなのでとりあえず読んでみた。想像よりは読みやすかったかなぁと。江戸川乱歩もですが、こういう文体はわくわくします。
2024/04/18
ノーネーム
夢野久作の不可思議な世界がまた体験出来る。 狂人は笑うや縊死体では、夢野久作の持ち味とも言うべき狂人の一人称による真実か嘘か全く不明な語り口の内容がこちらを惑わしてくる。 難船小僧、幽霊と推進器は、船上で起こった怪異譚。 焦点を合わせる、密輸事業とスパイ物。戦前の空気を感じる。 斜行、変則的なミステリ。これも久作の持ち味のひとつ。 爆弾太平記、違法爆発漁とそれを取り締まらんとする主人公の物語。政治的な動きも見せる 冥土行進曲、余命宣言された主人公が父の遺産を横どった叔父夫婦に復讐を企む。
2024/04/02
心士二人
短編集。夢なのか、幽霊なのか、騙したのか、騙されたのか……
2023/12/25
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