暴虎の牙 下 (角川文庫)
暴虎の牙 下 (角川文庫) / 感想・レビュー
サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥
下巻も面白くて一気読み。後半は大上から日岡のパート。長い懲役を務めあげた沖は野に放たれた暴虎。「広島で天下を取る」とばかりに暴走する。第一作目は柚月版「仁義なき戦い」であったけれど、こちらは柚月版「明日に向かって撃て」と言う感じだろうか?最後はあれでよかったのかな。面白かったけれど、ちょっとあっさりしすぎている気もする。★★★★
2023/02/01
piro
20年の時を経て沖と対峙する相手は大上から日岡に変わる。かつての大上を彷彿させる様な日岡の成長に「あの秀ちゃんが…」と晶子さんの様な視線で感慨深くなります。暴虎・沖虎彦の歪んだ執念が自らを破滅へと誘う哀しさと恐ろしさ、大上の思いを受け継ぐ様に彼らを追う日岡の熱情、そして予定調和で終わらない結末。サスペンスとしてもミステリーとしてもしっかりと堪能させて頂きました。大上の流儀で沖らを救った優しさの様な思いも、後から沁みてきます。シリーズ完結と書かれていますが、この先の日岡の姿も見てみたいなぁ。
2023/02/04
やま
昭和から平成に移り、日岡さんが登場。沖の暴走が激しくなり最後は呆気ない終わり方でした。日岡にもう少し活躍して欲しかった。
2023/02/02
Nissy
下巻は日岡秀一も登場し、1日で一気読み。暴力シーンは息を止めて読んでしまうほど壮絶ですが、展開が気になって読むのを止められませんでした。自分の日常生活からかけ離れた世界も小説は見せてくれます!これが「孤狼の血」シリーズ完結編とのことなので、ガミさんや日岡にもう会えないと思うと残念です。
2023/02/05
Katsuto Yoshinaga
「わしも生腰(いきごし)よかったけ」「生腰いうんはのう、気持ちの勢いのことよ。生腰足らんやつは舐められる。この世界じゃ生き残れん」と語った大上章吾はなく、全国初の暴排条例が広島県と広島市で施行された平成16年に、沖虎彦は娑婆に舞い戻り、とんでもない暴走を始める。大上の生腰を継承する日岡秀一は、沖の阻止に動く。からりとしているが、濃密な“柚月”版・広島極道クロニクルは、やはり凄い!“ちゃんぎん”とか“もりたか”とか、脇のキャラも立っていた本シリーズだが、これで終わりなのかしら。
2023/02/05
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