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屈折くん (角川文庫)

屈折くん (角川文庫)

屈折くん (角川文庫)

作家
和嶋慎治
出版社
KADOKAWA
発売日
2022-09-21
ISBN
9784041129203
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屈折くん (角川文庫) / 感想・レビュー

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1959のコールマン

☆3.5。単行本が良かったので、文庫化でどのように変えてくるか期待したが、ハズレた。まず単行本にあった写真の数々が全部カット。それはいいのだが(良くない!)、写真に付け加えられていた文章が本文に無造作に付け加えられて、本文の良い流れがそのたびに途切れる。加えられたのは「文庫版あとがき」だけのようだ。まあこのあとがきの内容がそれなりに面白いのでファンの私としては合格点なのだが、もし全く読んだ事の無い人がいたら迷わず単行本の方をすすめる。

2022/09/24

宗次郎

いろいろと考えさせられ勇気付けられる本だった。人には人として最低限必要な苦労の量があるという考え方は素晴らしいと思う。そしてあとがきがまた良い。最近刹那を生きているような、生き急ぐような人が増えてきている気がするがたまには立ち止まったり、遠周りをしながら自分の頭で考え自分に問う事が大切だと再確認できた。

2023/03/13

はる

読友さんのレビューで食指。和嶋くん!石の上にも二十年か〜。高円寺と蚕糸の森公園とか、イカ天少し懐かしかった。BeginやたまやカブキロックスやGLAYなんかも参加してたんだ。へー!YouTube観ると、あれ、あのルックスに方言念仏みたいな歌い、なんか見たかも。”芸”は身を助すくの諺あるけど、捨てたら終いだもんね。捨てなかった。同時代では無いかもしれないが、久々リアル感読書だった。いちご白書あれは厭戦気分の浪漫に陥いり、西日の3畳一間に溶けてしまう。個々のアトム化が、なんと息苦しい時代を迎えたことか。

2024/01/22

乙郎さん

ハードロックバンド人間椅子フロントマンの筆による自伝。歌詞から連想されるようなマニアックなレトリックは意外と少なく、内向的で厭世的な少年時代からバンドを組みバンドブームという青春時代を経て鬱屈した中年時代に至り、成功を掴むまでのストーリーは、最後には希望に満ちた言葉が綴られる。しかしながら、前言撤回。これもやはり歌詞にも見られる人間椅子の一面なのだ。

2024/01/30

きょん

「人間椅子」のギター、和嶋さんの苦労と努力の道のり。いじめにあったことで「屈折くん」になり、メインストリームでない趣味嗜好を持ち続けた。イカ天でデビューしたときに大友克洋氏に「全然苦労してないな」と言われたが、後年、40を過ぎて風呂無しアパートに住み、過酷な肉体労働のアルバイトを続け、それでもバンド活動はあきらめず、蚕糸の森公園で曲作りに励む(アパートで弾けないから)。十分苦労したよ、ワジー。だから今があるんだ。花開いたんだ。そして和嶋さん、とにかくよく泣く人なんだな。手もとにずっと置きたい本になった。

2024/01/11

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