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愛人 (集英社文庫)

愛人 (集英社文庫)

愛人 (集英社文庫)

作家
藤沢周
出版社
集英社
発売日
2004-01-20
ISBN
9784087476569
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愛人 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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乱読999+α

官能の果てる事なく其れに溺れ、耽美に沈み行く作家の男。その先に見えるものはなにか?幻覚、幻想、幻影の中、女に翻弄されて、現実と虚構の間を行き来しながら破滅の奈落の底につき進む哀れな男。所詮、男は女の強かの前に触れ伏す。先日読んだ西村賢太氏著「暗渠の宿」と同様、性愛をテーマに描かれた物語ではあるが、同作品はカラッとしてストレートに男の馬鹿な欲望を書いたのに対して、本作は湿気を多く含みねっとりとした情念や執着を描いている。私としてはどちらも成りたくはない男の姿だ。

2022/02/24

rio

さっきまで読んでた作品の読後感を引きずったまま読み始めたら混乱してしまった。こんな事も読書の醍醐味ですな。今度は毛色の異なる作品を同時に読んでみようかとも思う。っで、この作品は、相変わらず作者独特の世界観。

2017/08/18

Key

中年作家が主人公とのことで、作者の自伝的小説かしら?と邪推した。 日常からの逃避で男性は愛人を持ちがちだけど、人と人との関わりだから、双方の気持ちがいつまでも一緒とは限らないし、関係の定義も異なる。家庭もあって愛人も成立させられる男は世の中に存在するのだろうか?日常で溜まっていく澱を処理するのではない、新しい関係の定義はよくわからない。 家庭が上手くいかない場合の逃げ道って何だろうな。 初心に返って、友情?

2024/02/10

sibafu

「愛人」というタイトルを裏切らない、浮気とか愛人とかそういう話。愛人を作って妻に別居された男は自業自得なのだけど、風呂場の桶に入ったままぬめぬめとした玩具を見て息子のことを思い出したりする姿や、息子にあげた野球のグローブを雨が降る中妻に渡してポリバケツにぶち込まれる姿など、同情してしまう隙がある。自業自得なのだけど…。終盤の息子との電話の回想は心に迫るものがあった。「何かが起きるということが浅薄だ」みたいな藤沢さんらしい一文から始まった記憶があるけどしっかりと離婚という物語にしやすい題材が使われている。

2013/03/20

ゆっ

なんともいえない生々しさ。

2013/04/22

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