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マリコ (新潮文庫 草 249-2-B)

マリコ (新潮文庫 草 249-2-B)

マリコ (新潮文庫 草 249-2-B)

作家
柳田邦男
出版社
新潮社
発売日
1983-11-01
ISBN
9784101249025
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マリコ (新潮文庫 草 249-2-B) / 感想・レビュー

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James Hayashi

開戦間際のワシントンで一等書記官である寺崎英成と米人であるグエンの子、マリコ。寺崎の兄は日本でアメリカ局長を務め、政局の暗号としてマリコの名を使う事を弟と決めた。戦争前の慌ただしさは伝わってきたが、ストーリーの中心はマリコと家族。期待したほど戦時下の政局は収められていなかった。しかし、米国でも日本でも差別され(戦争により)苦労されたことや、ワイオミングで不幸にもご子息を亡くされた辛さなど人生の辛辣さが伝わってきた。母グエンは回想記を書きBridge to the sunは賞を獲得し映画にもなる。

2015/11/30

Totchang

柳田邦男の本を読もうと、図書館でISBNのない古い本を手にした。第二次世界大戦開戦前夜から、終戦を経てワイオミングで活躍する一人の女性のノンフィクションである。戦争末期、配給制度のもとで敵国人と差別され、やせ細っていく母娘の姿が痛々しい。後半はMARIKOの米国における活躍に焦点が移るが、女性として政治活動にのめり込む姿は、まさにジェンダー問題の先取りだったのだろう。一人の女性の生きざまに感動した。

2021/07/20

Atsushi Ohkoshi

何年か前に読んだものの再読。1981年にTVドラマにもなっている。日米開戦の直前、在米日本大使館の外交官寺崎英成と米国人グエンは結婚。一人娘のマリコのその名前は日米交渉の暗号として使われる。戦後、米国に渡り弁護士メイン・ミラーと結婚したマリコは政治活動の没頭する...戦前、戦後と激動の時代を生きた寺崎英成・グエン夫妻とマリコ・テラサキ・ミラーの半生。ドキュメンタリーなので乾いた感じの文章だが、主人公たちのセリフには彼らの強い信念を感じる。

2015/09/13

びりけん

☆5つ。一級のドキュメンタリーです。事実は小説より奇なりとはまさにこの事。昔の映像がよみがえりました。またNHKのマリコ見てみたいなあ。

2020/01/13

つな子

「かけ橋」のごとく生まれたマリコ・テラサキ・ミラー氏とその家族を中心に、太平洋戦争前夜から戦後三十年に至るまでの政治情勢が描かれる。非常に慎重に個人が描かれ、書き手自身の先人に対する敬意を汲み取ることができる。急いで読む本ではないと思い、ゆっくり読んだ。マリコ氏は近年亡くなっていたことを知る。知人の薦めで購入したが読んでよかった。

2018/03/21

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