KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

静かな炎天 (文春文庫 わ 10-4)

静かな炎天 (文春文庫 わ 10-4)

静かな炎天 (文春文庫 わ 10-4)

作家
若竹七海
出版社
文藝春秋
発売日
2016-08-04
ISBN
9784167906740
amazonで購入する Kindle版を購入する

静かな炎天 (文春文庫 わ 10-4) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

紅はこべ

葉村晶が不運なのは、人が良くて、責任感が強くて、物事を人任せにできないからだろう。まあ、葉村に全部おっ被せちゃう富山店長もそこそこ不運なんだけどね。不運は不運を呼ぶのかな。「血の凶作」が好みだった。富山店長の人格はともかくとして、ミステリの趣味は素晴らしい。『バートラム・ホテルにて』の評価が低いのが意外だったけど。『レベッカ』と『バートラム・ホテルにて』のお茶や朝食のシーンは実際よだれもの。菌類学者が主人公の架空のミステリ、若竹さんが書いてくれないかな。

2016/12/31

遥かなる想い

2017年このミス国内第2位。 女探偵葉村晶の短編集。 どこか憎めないキャラが楽しい。 動き回りながら、タフに謎を解くという タイプで ひどく庶民的な人物造形と 各所に散りばめられている古典ミステリーが 人気の秘密なのだろう..晶の翻弄され方が 可笑しい そんな短編集だった。

2017/01/06

中原れい

また会えて嬉しい葉村晶もの短編集。シリーズ初期に比べ探偵業もスマホで過去検索するのはうんと早くなったけど、運の悪さと(犯罪の)引きの強さはあいかわらず。四十肩に泣かされながら、仕事に向かえば大事故にぶつかり空き瓶を頭に当てられ荷物をひったくられて、あるときは心ひそかにあるときは大声で的確で笑えるシニカルな毒を吐いて突き進む晶はサイコーです。

2016/09/15

星落秋風五丈原

なぜか引きも切らず依頼人がやってくる。ところがその依頼が次から次へと解決。フツーの探偵ならば「今日はラッキー」と喜んで終わるのに、晶はある事に気付いてしまった。優秀すぎる探偵だからこそ人々の悪意も見えてしまう表題作『静かな炎天』。優秀すぎる探偵というのも考えもので人の悪意にも敏感になる。だから表紙の彼女は唇を噛みしめて言いたい事をぐっとこらえているのか。『聖夜プラス1』は『深夜プラス1』パロディ版。深夜に届けものを頼まれた葉村晶が、訪ねた先で新たな頼まれごとを抱え込むうちにタイムリミットが近づいてくる。

2016/08/30

ぷう蔵

クールで格好いいステキなオンナ探偵のイメージなのに、どうしてこんなにも不運で、お人好しで、不器用なのだろうか?でも何故か上手いこと回ってちゃんと結果が出てくる。それも葉村晶の実力なのね。このくらいの短編はテンポよく読めて小気味いい。ミステリー専門の本屋が舞台っていうのもなかなか面白く、設定はノンフィクションか?と思ってしまうほど…。吉祥寺の住宅街って、あの辺かなぁと勝手に妄想にふけった。自分もbook caféとかができたら愉しかろうと最近よく考える。が、探偵社は併設しませんよ…。

2017/01/20

感想・レビューをもっと見る