KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

言葉の外へ

言葉の外へ

言葉の外へ

作家
保坂和志
出版社
河出書房新社
発売日
2003-02-01
ISBN
9784309015224
amazonで購入する

言葉の外へ / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

水原由紀/Yuki Mizuhara

何度読んでもよい(2)。将棋の話はとくに具体的でいつもと違う感じがするのだがそれがまたおもしろい。

2022/06/20

名前ちゃん

哲学者の樫村さんとの難解な最後の対談の中盤で 知恵熱状態、挫折。頭のコンディションがマシな時にまた読む。保坂さんは書いてると歯茎から血が出るらしいがこちらも本読んでガチの頭痛になった。 自閉症の人をこちらの一方的な愛からシンパシーの世界に連れてくるのは暴力だという話が怖かった。 猫や機械みたいに話が通じない人間が隣にいたら私もやってしまいそう。 わかった気になるな、かしこぶるな、一人でいつまでも考え続けろ、論理を信仰するな、 進化論なんか自分じゃ証明できないんだから法律と同じだ 人類の祖先はトカゲだ

2015/05/13

水原由紀/Yuki Mizuhara

文庫版だと削除されている対談の冒頭より引用 “樫村「(…)特に今日は自閉症を核に話を進めたいのですが、今や谷崎賞作家でもあり、大家たるあなたには、終始それについて降り注いでくる言葉の山に、時おり受容拒否を表明することでのみ自己存在を確認するという、極めて人間的な場所を再発見して頂くことになるかもしれません(笑)」” ここでめっちゃわらた。

2013/03/26

wagatsuma_songs

現存する作家で最も納得度が高い作家である保坂和志は、普段ひっかかっているけど見落としている何かを提示してくれる。しかもほぼすべてが「生きること」と「小説とは」に繋がっていて、まあ、生きることは小説を書くことでもあるんだけど、というかそれを四六時中考えているから今の保坂和志の地位(というか)があるわけで、瞬間瞬間の問いを反射ではなく、たった今初めて聞いたように考えて問い続けることが生きることでもあるよな、と今、考えている。そんな感じで生きている。今。とても面白い。

2022/02/09

ぼっせぃー

保坂和志の自己の身体的なラインを強引に敷衍した、すごく挑発的な言語認識について書かれている。最終章で樫村晴香がそれを解体して“言葉の中”に置き換えてくれているんだけど、なにぶんそこまでに投げかけられた情報量が多くてあっぷあっぷな状態。しかし、ガリグなる低木林で樫村晴香が目撃する、千切れた蜘蛛の巣が描く銀のハレーション……この描写など、並の作家に書けないんですがほんとうに何者なんですか。ネットでもあんまり引っかからない上に、著作が全然見つからない。なんなんだすごすぎるだろ……。

2015/08/11

感想・レビューをもっと見る