澁澤龍彦の記憶
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澁澤龍彦の記憶 / 感想・レビュー
starbro
澁澤龍彦は、学生時代から40年近く読んでいる作家です。本書は、世田谷文学館で開催された『澁澤龍彦 ドラコニアの地平』』での連続講義を収めた作品でした。オススメは池内 紀の『贅沢な怠け者』です。澁澤龍彦は、極めて欧羅巴的なにん作家だと思っていましたが、相撲や鉄道唱歌が好きだったり意外な一面を知りました。
2018/06/12
鱒子
図書館本。亡くなってから30年を経た今なお、マニアックにカルティックに愛される作家。ただ、これだけ時間がたってしまうと、寄稿文を書く作家さんたちが少なくなられたのも現状。玉石混交であるのは否めないのですが、玉のパートだけでも読む価値がある本。かの「サド裁判」は、知名度と収入アップに繋がったらしいです。結果的に良かったのですね。
2018/05/24
ぐうぐう
昨年末、世田谷文学館で開催された『澁澤龍彦 ドラコニアの地平』』での連続講義を収めた『澁澤龍彦の記憶』。この『ドラコニアの地平』は、これまでの澁澤龍彦の回顧展の中でも一番、澁澤を近くに感じさせる内容だった。本書を読むと、連続講義もまた、澁澤をより感じさせられる内容だったようだ。比較的、澁澤と近しい人達が語る思い出は、没後30年経ってなお、新しい表情を知る喜びに満ちている。大学時代の同輩としての菅野昭正、兄の友人として知り合った養老孟司、25年の交友歴となる巖谷國士等々、(つづく)
2018/05/12
高橋 (犬塚)裕道
星4。久し振りに、実に久し振りの澁澤龍彦関連本だ。本人の書いたものは殆ど家にある筈だ。読み返してみたくなった。私が最初に読んだ澁澤龍彦著書は「機械仕掛けのエロス」だった。これが滅法界に面白くてその後のめり込んだ。矢張り少しずつ読み返してみよう!
2018/07/29
不純文學交遊録
澁澤龍彦没後30年に開かれた世田谷文学館の連続講座。菅野昭正・養老孟司・池内紀・中沢けい・酒井忠康・巖谷國士が、生前の交流や現代的意義について語る。渋沢家は、新紙幣の肖像でありNHK大河ドラマの主人公となる渋沢栄一を生んだ一族。澁澤龍彦には「裕福で、俗世とは隔絶した美の探究者」との印象をもっていた。しかし、定職に就かず文筆のみを生業とした澁澤は貧しかったという。またサド裁判で最高裁まで争ったこと自体、非常に政治的であったといえる。今も墓参するファンが絶えない澁澤龍彦。改めて読んでみたくなった。
2020/09/14
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