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芥川龍之介の桃太郎

芥川龍之介の桃太郎

芥川龍之介の桃太郎

作家
芥川龍之介
寺門孝之
出版社
河出書房新社
発売日
2024-01-22
ISBN
9784309293738
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ジャンル

芥川龍之介の桃太郎 / 感想・レビュー

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starbro

町田 康 が「人間が相争う理由がわかった。こんな桃太郎が目の前に居ったら俺もついていく。目の虚無がえぐい。全員えぐい。」とコメントしているだけあって、私史上一番ダークでファンキーな桃太郎でした🍑👹🍑 芥川 龍之介が、こんな桃太郎を書いていたことを初めて知りました(笑) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000577.000012754.html

2024/01/26

mint☆

芥川龍之介の「桃太郎」の絵本版。子供に見せるには漢字も多いし内容もハード。大人の絵本です。こんな桃太郎を書いているとは知りませんでした。鬼たちは鬼ヶ島で平和に暮らしている。そこへ桃太郎は傍若無人に振る舞い無抵抗な鬼たちを殺戮する。なんの意味もなく。桃太郎が悪い奴という意味かとも思うが一万年に一度の"天才"とも言っている。時代背景も関係あるんだろうなとは思うけど解釈が難しい。絵が世界観とマッチしていて桃太郎がサイコパスに見えます!

2024/03/24

punyon

一万年に一度花を開き、一万年に一度実をつける、そんな桃の実から生まれ落ちた桃太郎。まず、表紙絵のこの出で立ちに度胆抜かれる🤣そして、おじいさんとおばあさんでさえも手を焼いて縁切りしたがる怠け者であくどい桃太郎。犬、猿、雉を騙くらかし、呑気でお気楽な鬼が島へ乗り込むという、何考えとるんじゃぁ~~と叫びたくなる奇天烈さ🤣おまけに、鬼から宝物をぶんどった後の後日談が、これまた背筋の寒くなる怖いお話なんじゃなぁ~。もう、昔話の域を超えて現代によみがえる痛快ブラックファンタジー。芥川さん、あなたやっぱ天才っす

2024/04/30

ヒラP@ehon.gohon

芥川龍之介が「桃太郎」を分析考察すると、こんなお話に変貌するのでしょうか。 桃太郎がこの世に生まれてきた大きな神秘性に、否応なしに呑み込まれてしまいました。 桃太郎が、鬼の世界の平穏を乱して争い事の火ダネを作ったとする解釈に、創作当時の日本社会に対する彼独自のニヒリズムが感じられました。 桃太郎ば本当に英雄だったのでしょうか。 仲のよくない犬猿雉を僅かな報償で束ね、自らの征服欲を実現させた存在と考えると、現実感が増してきます。

2024/04/04

みさどん

この表紙の桃太郎ったら!桃色に身を包みパンクロックかというビジュアル系のフリルやタイツ、化粧気味の顔。想像の上をいく挿絵の数々。悪意しかない彼がお供をだまし、その気にさせ、鬼を襲い、搾取、酷使、命を奪う。そもそも鬼は一つの民族で幸せに暮らしていた。人に憎悪を抱かせ、非道にならざるを得なかったのだというそんな解釈。人の対立の根を見せられた、そんな話。怖い怖い。龍之介の闇をみつめる目が凄いと思えた。これまでで一番怖い桃太郎話。心に残る大人の絵本だ。好きな本棚

2024/04/18

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